サステナビリティ戦略コンサルティング会社のCSE(Centre for Sustainability and Excellence)は1月11日、北米地域におけるサステナビリティ報告の最新トレンドに関する調査結果を公表した。同調査は、2014年に米国およびカナダで発行された400のサステナビリティレポートのガイドライン活用状況や第三者保証の実施状況などを分析したもので、対象企業は中小企業から多国籍企業にいたるまで多岐に渡る。
同調査によると、北米地域では上場企業によるサステナビリティレポートの発行が進んでおり、2014年にレポートを発行した企業のうち82%が上場企業だった。また、北米では今後2年間で1,000以上のレポートが発行される見込みだという。最も発行数が多い上位3セクターは金融、エネルギー・電力、採掘業界だった。
さらに、CSR報告書・サステナビリティレポートを発行しようという動きは中小企業の間でも広がっており、透明性の向上や顧客の信頼獲得、事業の成長を目的としてレポートを発行する中小企業の数も今後数年で増えていく見込みだという。
また、報告ガイドラインとして最も広く活用されているのはGRIガイドラインだったほか、レポートの第三者保証については、外部保証を求める北米企業・組織の割合はグローバルの平均を下回っており、開示されているデータの透明性や信頼性については課題があることが明らかになった。
なお、今回の調査結果の詳細については、3月以降CSEが実施するAdvanced Certified Sustainability (CSR) Practitioner TrainingおよびオンラインプログラムのSustainability Academyの中で公表される予定とのことだ。
今回の調査では、北米ではサステナビリティレポートの発行が浸透する一方で、その開示情報の信頼性などについては未だ課題がある点を明らかにしている。世界におけるサステナビリティ報告のトレンドは「開示するかどうか」という議論から開示する情報の「質」へと確実に移行している。
【参照リリース】Sustainability Reporting Trends in North America
【団体サイト】Centre for Sustainability and Excellence
【参考サイト】Sustainability Academy
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