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【アフリカ】米メルク社、オンコセルカ症撲滅のため百万米ドルをThe END基金に寄付

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 医薬品世界大手米メルク・アンド・カンパニー(MSD)がアフリカでの河川盲目症(オンコセルカ症)根絶を目的として、100万米ドルをThe END(ending neglected diseases)基金に寄付することが、3月4日報道された。

 河川盲目症は中南米やアフリカに見られる病気であり、ブヨ等に刺されることで感染、進行すると失明に至る可能性がある。世界の製薬会社13社に加え、米国・英国・UAE政府、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、世界銀行を含め保健分野の各機関は、河川盲目症を含む10の「顧みられない熱帯病」について2020年までの撲滅・抑制に向けた協調体制をとっている。

 この活動の一環として、メルク・アンド・カンパニー社は、1987年以降河川盲目症撲滅のために、数量と期間に制限を設けず、治療薬イベルメクチン(登録商標メクチザン)を無償提供するプログラムを実施している。2015年には、以前同社の医薬研究所に勤務していたWilliam Campbell博士と日本の大村智・北里大学特別栄誉教授が、イベルメクチンの開発にも繋がる「線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見」でノーベル医学・生理学賞を受賞。同社は1987年から今日までにアフリカ29ヶ国、中南米6ヶ国、イエメンの146,000以上の村でイベルメクチンを20億処方本以上提供してきたという。

 これらの努力が実り、中南米のコロンビア、エクアドル、メキシコの3カ国では、世界保健機関(WHO)が同病の撲滅を宣言した。一方アフリカでは、WHOにリーダーシップにより、ビル&メリンダ・ゲイツ財団や企業と協働でAfrican Programme for Onchocerciasis Control(APOC)というプログラムを進めているが、まだ撲滅宣言がなされた国はない。今回のメルク・アンド・カンパニー社の寄付は、河川盲目症を抱えてきたアフリカ各国がWHOから正式な撲滅認定を受けるために必要な治療後調査を実施するために当てられる。The END基金トップのEllen Agler氏は、「官民及び国を超えた革新的なパートナーシップにより、何千万人もの人々を破壊的な病から救うことができる。メルク・アンド・カンパニー社との協働を誇りに思う」と語った。

【参照URL】MSD y el Programa de Donación de 'Mectizan' donan unos 900.000 euros para erradicar la ceguera en África
【団体サイト】The END基金
【参考サイト】Merck and the Mectizan Donation Program Donate $1 Million to the END Fund for Efforts to Help Eliminate River Blindness in Africa

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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