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【ヨーロッパ】独シーメンスと西ガメサ、風力発電設備事業を統合

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 総合電機大手で風力発電設備世界2位の独シーメンスと風力発電設備世界8位・スペインのガメサは6月17日、両社の風力発電事業を合併することで合意した。実質的にシーメンスがガメサ株式の59%を企業買収を通じて取得、ガメサ株主に一株当たり3.75ユーロを支払う。その後、シーメンスの風力発電設備事業を存続会社のガメサに移管する。ガメサは現在、マドリード証券取引所に上場しているが、統合後も上場を維持する。風力発電事業は昨今世界中で大きく成長しているが、企業競争を激化している。とりわけ洋上風力は設備の大型化を伴うため、技術開発や設備投資の額が大きくなる。両社は生き残りをかけ統合する道を選んだ。

 統合会社の本社はスペインに置かれるが、洋上風力発電事業本部はドイツのハンブルグとデンマークのヴァイレに置く。統合会社の売上は93億ユーロ(約1兆300億円)、年間EBITは8億3,900万ユーロ(約940億円)を見込む。シーメンスの風力事業は、北米やヨーロッパ北部で強く、ガメサはインドや南米、ヨーロッパ南部など急成長地域でシェアが高く、両社が地理的強みを補完し合う。また、シーメンスは洋上風力発電で世界1位を独走している中、ガメサは陸上風力で事業を伸ばしてきた経緯があり、それぞれの製品分野でも補完し合う。

 風力発電設備市場では、世界首位ヴェスタスと日本の三菱重工業が洋上風力発電設備分野で合弁企業を設置し、2014年1月から事業を開始している。陸上分野でシェアを伸ばし世界で存在感のあるヴェスタスに、洋上風力分野での技術開発を続けてきた三菱重工業が連携する形となった。新興国では、中国のゴールドウィンドが世界4位にまで成長しており、さらに6位のインド・Suzlon社、8位の中国・明陽風電も大きく市場シェアを伸ばしてきている。今回シーメンスとガメサが統合することで、さらに競争は激しさを増しそうだ。

【参照ページ】Siemens and Gamesa to merge wind businesses to create a leading wind power player
【関連ページ】世界の風力発電導入量とビジネス環境 〜2015年の概況〜

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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