ISO(国際標準化機構)は8月17日、現在策定作業中である新規格、ISO20400(持続可能な調達)の第二次国際規格原案(DIS)を公表した。これから、会員機関による投票及び意見受付が行われる。ISO20400(持続可能な調達)は、2010年に発行したISO26000(社会的責任ガイドライン)の補完規格として位置づけられている。手続きが順調に進めば2017年中に発行する見込み。
策定作業中のISO20400(持続可能な調達)は、企業や政府などあらゆる組織の調達活動において、環境影響を最小限にとどめ、人権問題に対処し、社会及び経済へ貢献する努力を行うようにするためのガイドライン。ISO26000と同様、認証規格やマネジメントシステム規格ではない。2012年10月にISOにISO20400を検討するためのPC277(Project Committee 277)が設置され、現在ISOに加盟する34機関が策定に参加。日本の日本工業標準調査会の他、アメリカ、フランス、イギリス、中国、インド、オーストラリア、ナイジェリア、サウジアラビアなどの標準化機関も加わっている。また14機関がオブザーバー参加している。
ISO20400の対象となる「調達」には、オフィス用品からエネルギー、資材、仕出し弁当まで広範囲に及ぶ。ISO20400はガイドラインであり認証規格ではないが、制定されると企業のサプライチェーンに一定の影響を与えると考えられる。制定後最初のオリンピックとなる2020年東京オリンピックの調達においてもこの規格を考慮するよう求める声が上がる可能性が高い。
【参照ページ】First International Standard for sustainable procurement nears publication
【機関サイト】ISO
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