【アメリカ】カーギル、ウォルマート、モンサントら、中西部農業のサステナビリティ改善で連携 2016/09/22 最新ニュース

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 米国中西部での農業産業に係る幅広いサプライチェーン関係事業者は8月31日、土壌や水質に配慮した農法を推進するパートナーシップ「the Midwest Row Crop Collaborative(MRCC)」を結成した。このパートナーシップに参加したのは、穀物生産大手のカーギル、ゼネラル・ミルズ、農業化学メーカー大手のモンサント、食品大手ケロッグ、ペプシコ、小売大手のウォルマート、環境NGOのザ・ネイチャー・コンサーヴァンシー、米国WWF、環境防衛基金(Environmental Defense Fund)の9社。農業に係る幅広関係者がパートナーシップを結んだのは世界で初めて。民間シンクタンクのKeystone Policy Centerがパートナーシップのコーディネーターを務める。

 MRCCは、米国の穀物地帯であるイリノイ州、アイオワ州、ネブラスカ州を活動の中心地とする。最初の活動としては、土壌の質の向上、ミシシッピ川水系を保護するための窒素やリンを主とする無駄な肥料の削減、世界有数の帯水層であるオガララ帯水層の保護のための水使用量の削減、温室効果ガス排出量の削減に取り組んでいく。また、取組の一環として、全米トウモロコシ生産者協会が展開する「Soil Health Partnership」を支援するため今後5年間かけて400万米ドルを拠出する。「Soil Health Partnership」は、土壌健全化がもたらす財務メリットの定量化研究を行い、農家や農業経済学者への情報提供を行っている。

 MRCCは、参加事業者以外の幅広い地域の水源当局や、農業団体、環境保護団体などとも連携をしていくにあたり、中期的なゴールを発表した。まず、2025年までにイリノイ州、アイオワ州、ネブラスカ州の大規模穀物農地の75%にサステナビリティ農法を導入、アグリビジネス事業者の集団イニシアチブである「Field to Market」が定めるFieldprint®や土壌状態の改善を目指す。同時に2025年までにイリノイ州、アイオワ州、ネブラスカ州での窒素廃棄量を20%削減し、米国環境保護庁(EPA)のメキシコ湾低酸素症タスクフォース(Gulf of Mexico Hypoxia Task Force)が目標とする窒素・リン負荷45%削減に貢献する。また、2025年までにオガララ帯水層の水位低下を抑制するためネブラスカ州の灌漑水使用量を50%削減する。また、2035年までにミシシッピ川上流全域にイニシアチブを拡大し窒素廃棄量を45%削減する。

 上記の目標を達成していくにあたり、「Soil Health Partnership」に参加する農家からのデータ収集とビジネス成功事例の構築、農作物販売事業者や穀物アドバイザーが実施する肥料使用量の最適化など啓蒙活動をトレーニング及び技術サポートするための「サステナブル・農業リソース・センター」の設置、政策立案者への働きかけ、消費者とのコミュニケーション活動などを展開していく。

【参照ページ】Agriculture, Food, Environmental Leaders Launch Effort to Support Farmers, Strengthen Conservation in Illinois, Iowa, Nebraska

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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