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【日本】経済産業省、原発放射性廃棄物の最終処分適確地を示す「科学的特性マップ」公表

 経済産業省は7月28日、原子力発電所から排出される高レベル放射性廃棄物の最終処分に関し、将来の地層処分適確地を示す「科学的特性マップ」を公表した。内閣官房に設置された最終処分関係閣僚会議において「科学的特性マップ」の公表が了承された。最終処分関係閣僚会議は、総務大臣、文部科学大臣、経済産業大臣、内閣府特命担当大臣(科学技術政策)、内閣官房長官で構成。

 日本政府は、2015年5月に高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する新たな基本方針を決定し、高レベル放射性廃棄物は現世代の責任で地層処分を前提とすることが決まった。地層処分とは、地下深くの安定した岩盤に埋設することを指す。今後、地層処分を行う場所を、地方自治体や住民との対話を通じて絞り込んでいく。

 今回発表の「科学的特性マップ」は、地層処分を行う場所を選定する際の科学的特性要件や日本国内の分布状況などを示したもの。科学的特性要件としては、避けるべき場所として、地盤や地理的安定性に欠ける火山、断層、隆起・侵食、地熱活動、火山性熱水・深部流体、未固結堆積物、火砕流や、今後開発の可能性がある鉱物資源鉱床を挙げた。一方で、輸送面でメリットのある沿岸部を優先的に取り上げた。結果、「科学的特性マップ」に適確地としてマッピングされた場所は、一部を除く日本の沿岸部全域となっており、現段階では地層処分を行う場所は不明。処分場の地下施設の大きさは、面積6km2から10km2とされている。

 政府は、今後の用地選定では、地域との対話を重ねた上で、受け入れ表明をしてくれる地域が出れば、文献調査、概要調査、精密調査の3段階を経て安全性を確認していくと説明している。

 日本は、原子力発電の使用済燃料の再処理を長年、イギリスとフランスに委託しており、この再処理から発生した高レベル放射性廃棄物のガラス固化体は1995年から海上輸送により日本国内に返還されている。返還されたガラス固化体は青森県六ヶ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに運ばれ、冷却のため一時貯蔵されている。30年から50年かけて発熱量が約3分の1から5分の1に下がった後、地層処理する計画。

【参照ページ】高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する「科学的特性マップ」を公表します

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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