住友化学は8月2日、デング熱やジカ熱等の感染症予防に有効な長期残効型の蚊発生源処理樹脂製剤「スミラブ®2MR」が、発生源処理用樹脂製剤として世界で初めて世界保健機関(WHO)の推薦を取得したと発表した。「スミラブ®2MR」は、手のひらサイズのプラスチック固形物に薬剤が練り込まれており、水面等に浮かべ薬剤を徐々に溶解させることで、長期間に渡り、蚊の羽化を阻害することができる。
強力な感染症であるデング熱やジカ熱は、蚊を媒介として感染が広がるため、蚊の発生を減少させることで感染予防が可能となる。住友化学が開発した「スミラブ®2MR」は、蚊の羽化阻害効果がある「スミラブ®」を有効成分とし、薬剤の溶出を徐々に行い長期間に渡って効果を持続させることができる技術「コントロールリリース技術」を応用した製品設計となっている。これにより、効力持続期間が短い従来製品と比較すると、薬剤処理に必要な管理コストを大きく下げることができる。
WHOは現在、デング熱やジカ熱等の感染症流行地域における感染症媒介蚊の防除戦略として、蚊が繁殖する貯水タンクなど発生源を薬剤処理する措置を非常に有効な手段として推奨している。住友化学は、同製品がWHO推薦を取得したことを受け、2018年以降、ブラジルでの発売をはじめ、世界各国で販売体制を整備していく計画。同社は、マラリア対策用の室内残効性スプレー剤剤「スミシールド50WG」でもWHO推奨取得申請中。同社はそれ以外にも、マラリア対策用の長期残効型蚊帳「オリセット®ネット」「オリセット®プラス」、デング熱やジカ熱対策用の業務用空間散布殺虫剤「ゴキラート® S 5EC」ですでにWHO推薦を取得。感染症対策分野に力を入れている。
【参照ページ】デング熱などの対策に有効な「スミラブ®2MR」が WHO の推薦を取得
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