【アメリカ】全米アカデミーズ、SDGsの一つ「健康増進」に向けた官民連携の基礎的枠組みを提示 2017/09/17 最新ニュース

 米国学術機関の統合団体である「全米アカデミーズ」を構成する全米科学アカデミー、全米技術アカデミー、米国医学研究所の3組織は7月10日、国連持続可能な開発目標(SDGs)に基づき、健康増進に向けた官民連携を構築するための基礎枠組みを提示した。健康増進では、これまでも官民連携が進展してきたが、企業の目的と公共の利益の整合性がとれなかった事例も少なくない。そのため全米アカデミーズは、整合性を強化するための方策を提案した。

 国連持続国能な開発目標(SDGs)は、2030年までに達成されるべき持続可能な発展の社会、経済、環境に関連する17の特定の目標と169の関連する目標から構成されており、すべての国に協力が求められている。その中で、健康は持続可能な人間開発にとって重要であり、経済成長にも不可欠な要素。健康増進では、政府が中心的な役割を果たすが、民間企業の技術革新、専門知識、資金調達も必要となる。官民連携は、SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」にも沿うものとなる。

 全米アカデミーズは昨年、重要なステークホルダーの視点を理解し、パートナーシップの進展を促すためワークショップを複数回開催。その後、今回の提案をとりまとめた。枠組みの提示に当たり、全米アカデミーズは、健康増進についての前提を次のように定めた。

  • 健康は、医療、社会、習慣、環境、経済を含む複合的な要因の産物。
  • 健康とその決定要因に対処することは、人間開発のアジェンダを進める上で重要。
  • 企業がコアコンピテンシーを活用し、ビジネス上の利益を公共領域の優先事項と整合させると、持続可能かつ測定可能な健康と開発の課題解決が可能となる。
  • 政府に加え、地域社会、学術界、財団、市民社会等と広範なパートナーシップや協調を通じ発展に与することで、企業はより大きなインパクトを生み出せる。
  • 全関係者は、政府の健康と開発に関する優先事項、パートナーシップが対象としている人々の健康状態、地域特有の優先事項の視点という共通の目標を理解する必要がある。
  • パートナーシップを奨励、モニタリングし、健康アジェンダの発展を横断的に議論するプラットフォームを構築するために、能力を強化できる環境づくりが必要。

 また、具体的な官民連携の枠組みとして、「政府の優先事項との共同歩調」「政府目標と企業の関心を整合させられる機会の特定」「プログラム的なアプローチの構築」「説明責任とインパクトのモニタリング」の4つを挙げた。とりわけ、企業はプログラムを実施していく上で、対象領域に関連する広範な背景や状況等を体系的に理解し、既存のイニシアチブとの関係性や自社のコアコンピテンシーを整理した上で、必要となる新たな取組を見出していくべきだとした。その上で、政府や他のステークホルダーとの議論を重ね、明確なプログラムを決めていくべきだとした。

【参照ページ】A Proposed Framework for Developing Health-Focused Public-Private Partnerships Based on National Sustainable Development Priorities

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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