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【アメリカ】EPA、クリーンパワープランに変わる新二酸化炭素排出規制ルール案公表。州政府に権限授権

 米環境保護庁(EPA)は8月21日、オバマ前政権時代に制定された発電所の二酸化炭素排出量規制「クリーンパワープラン(CPP)」に代わる新たな二酸化炭素排出量規制政策「アフォーダブル・クリーン・エネルギー(ACE)ルール」案を発表した。

 クリーンパワープランは、オバマ政権による石炭火力発電所からの脱却の政策の柱。発電所の二酸化炭素排出量を2030年までに2005年比32%削減することを義務化していたが、州政府が訴訟を起こし、2016年に連邦最高裁判所が差し止め判断を下していた。トランプ政権は誕生後から同プランに強く反対に姿勢を貫いており、CPPに変わる新たなルールの検討を進めてきた。

 新ルール案は、二酸化炭素排出量に関する具体的なルールをEPAは立てず、あくまで大枠をまとめたガイドラインのみを策定。それに基づき、各州政府が個別の排出規制を設定していくというもの。各州は、石炭火力発電所の経過年数や設備更新費用等を踏まえ、ガイドラインよりも緩い基準を設けることもできる。

 EPAは、新ルールによる経済効果は年間4億米ドルと発表。2025年までに電気小売価格を最大0.5%押し下げ、石炭生産は5.8%増えるとの見通しを示した。

 同ルール案は今後、正式に官報に掲載された後、パブリックコメントを受け付ける。年内に決定したい考えだが、すでにバージニア州やニューヨーク州の司法長官からは、同ルールが制定された場合は提訴する考えを表明している。

 8月23日、米国気候同盟に加盟する17州・準州の知事は、共同声明を発表。トランプ政権の反気候変動政策に係わらず、二酸化炭素排出量の削減を実施していくと表明。米穀機構同盟はトランプ大統領がパリ協定からの離脱を表明した2017年に結成。加盟州は、カリフォルニア州、コロラド州、コネチカット州、デラウェア州、ハワイ州、メリーランド州、マサチューセッツ州、ミネソタ州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ノースカロライナ州、オレゴン州、ロードアイランド州、バーモント州、バージニア州、ワシントン州、プエルトリコ。

【参照ページ】EPA Proposes Affordable Clean Energy (ACE) Rule
【参照ページ】The U.S. Climate Alliance Commits to Maintain Lands as a Net Carbon Sink and Develop Pathways to Act by 2020

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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