
米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のクリストファー・フリー氏ら率いる研究チームは3月1日、気候変動による海洋温度上昇が魚の資源量に与える影響を分析した論文を発表した。気候変動により最大維持可能漁獲量(MSY)を引き下げなければならない魚種が多くいることがわかった。
気候変動が魚介類の生態系に影響を与えることは以前から言われてきたが、資源量にポジティブもしくはネガティブのどちらの影響となるかについては、科学的研究が待たれていた。今回の論文は、1930年から1939年までの海水温データと、2001年から2010年までの海水温データを活用し、それぞれの時期での世界38地区124魚種235群の資源量の変化を推計した。
その結果、海水温上昇が資源量に非常にプラスに作用する群が9つあったのに対し、非常にマイナスに作用した群が19あった。論文では、1930年から2010年との状況を比較し、世界平均で対象魚種のMSYは4.1%減少しており、特に5地区については15%から35%と非常に大きな減少幅を記録したと結論づけた。5地区は、日本海、黒潮、北海、イベリア半島沿岸、ケルトービスケー大陸棚で、日本近海は世界の中でも減少が危惧される地域だった。
【参照ページ】Impacts of historical warming on marine fisheries production
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