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【国際】WWFとGIZ、インフラ開発には「生態系サービス」の総合的評価必要と警鐘

 世界自然保護基金(WWF)とドイツ国際協力公社は4月1日、インフラ開発やインフラファイナンスの担い手に対し、脱炭素だけでなく生態系サービス全体を考慮に入れるよう求める声明を出した。脱炭素だけでは、国連持続可能な開発目標(SDGs)や生物多様性条約の愛知ターゲットを達成することはできないと指摘した。

 生態系サービスは、自然環境が人間社会に対し果たしている役割を、サービス業界に擬え「生態系サービス」と呼ぶ概念のこと。その背景には、生態系サービスが人間社会に「無料」で果たしている機能が損なわれれば、人間社会が資金を費やして「サービス」を構築しなければならないという経済界への警鐘が込められている。

 今回の声明でも、インフラ開発の前に生態系サービスを十分考慮することを要請した。例えば、森林は、崖崩れを防止し、水量の速度を緩め、雨水を濾過しており、湿地帯は氾濫した水を吸収する役割を果たしてくれている。気候変動の観点でも、気候変動適応の上で生態系サービスが果たしてくれている役割は大きい。

 インフラ開発の上でも、生態系サービスを損なう形で開発されれば、人間環境に与える影響は負になる可能性もある。そのため、WWFとGIZは、政府当局に対して、全体として生態系サービスが果たしている役割、自然環境に依存している現在のインフラや将来のインフラ開発計画の状態、これらに関連しインフラに与えるインパクトや将来リスクについての総合的な評価を要請した。

 その上で、特に後進国に対し、推奨されるアクション候補を7つ提示した。

【参照ページ】Opportunities to Improve Infrastructure Planning for Social-ecological Resilience

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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