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【国際】日本含む14ヶ国とWRI、気候変動のための海洋経済改革でレポート発表。業界イニシアチブも発足

 海洋保全分野の政府ハイレベル会合「持続可能な海洋経済」は9月23日、国連気候アクション・サミットの場で、気温上昇を1.5℃に留めるための海洋の役割をまとめた科学レポートを発表した。また、加盟国首脳会合を開催し、日本を含む13ヶ国が共同で提言を発表した。同会合の事務局は、国際環境NGOの世界資源研究所(WRI)が担っている。また議長国は、ノルウェーとパラオが共同で務めている。
 
 「持続可能な海洋経済」には現在、日本、ノルウェー、ポルトガル、カナダ、オーストラリア、インドネシア、メキシコ、チリ、パラオ、フィジー、ガーナ、ジャマイカ、ケニア、ナミビアの14ヶ国が加盟。9月24日に開催された加盟国初会合には日本からは安倍晋三首相が出席した。国連事務総長海洋特使も会合に参加した。

 同レポートは、気候変動緩和を進めるための海洋関連分野として、洋上風力発電等の海洋での再生可能エネルギー、脱炭素型海運、沿岸部及び海洋の生態系、漁業・養殖、海底への炭素貯蔵の5つの分野を設定。各々について、二酸化炭素排出量削減のための技術的な見通しを示した。特に海底への炭素貯蔵を除く4分野については、すでに実現可能な施策として推進を求めた。

 それを受け、加盟14ヶ国政府は6つの内容を示した共同提言を発表した。まず、沿岸部及び海洋での科学的根拠に基づくマネジメント手法の実施。その中では、気候変動緩和と適応の双方の面で、マングローブ、海藻、海草、塩沼、礁を例示した。また、洋上風力発電や、潮力発電等を拡大すべきとした。3つ目は、海運・港湾設備の脱炭素化への投資拡大を求めた。食料の分野では、同レポートで、たんぱく源としての魚の役割を重視した点を踏まえ持続可能な漁業の推進を挙げた。海底炭素貯蔵では、実現に向け国際協力を通じた障壁低減を求めた。

 今回のレポートに呼応し、洋上風力発電世界大手のオーステッドとエクイノールの2社は、業界イニシアチブを発足。2社が主導する形で、2020年6月に開催される国連海洋会議に洋上風力発電ロードマップを提出する。また、海運業界では、国際環境NGOのグローバル海事フォーラムが、脱炭素化に向けた業界イニシアチブ「Getting to Zero Coalition」を立ち上げた。漁業分野では、業界イニシアチブ「Seafood Business for Ocean Stewardship(SeaBOS)」が発足し、日本のマルハニチロが議長を務めることとなった。

【参照ページ】OCEAN-BASED CLIMATE ACTION COULD DELIVER A FIFTH OF EMISSIONS CUTS NEEDED TO LIMIT TEMPERATURE RISE TO 1.5°C
【参照ページ】Climate
【参照ページ】Call to Ocean-Based Climate Action
【参照ページ】First meeting of the new High-level Panel for a Sustainable Ocean Economy

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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