米クラウドサービス大手ブラックボーの研究部門「ブラックボー・インスティテュート」は2月18日、アメリカでの寄付データをまとめた年次レポート「Charitable Giving Report」の2019年度版を発表した。同レポートの発行は今年で8年目。
同レポートは、NGO等のファンドレイジングを戦略的に実施するためのデータを提供する目的で発行されている。2019年の状況では、年間寄付額1,000万米ドル(約11億円)以上の団体への寄付総額は0.7%減、100万米ドル(1.1億円)から1,000万米ドルの団体では3.2%増、100万米ドル未満では2.2%増だった。1つの団体での3年間の増加率平均は、年間寄付額1,000万米ドル以上の団体で4.5%増、100万米ドルから1,000万米ドルの団体では7.3%増、100万米ドル未満では3.2%増だった。
寄付者の平均年齢は63歳。2016年から平均年齢は一定で、アメリカでの寄付を支えている人は高齢者だということがわかる。平均寄付額が617米ドル(約7万円)。オンラインに限定すると148米ドル(約1.5万円)。1,000万米ドル以上の寄付層に限定すると中央値は2,500万米ドル。一方、1,000万米ドル未満の層では中央値は20米ドル。寄付継続率は、2年目で27%だが、複数年になると57%まで上がる。2年連続で寄付してもらえるかが継続率の鍵を握ると言える。
寄付分野別の平均寄付額では、高等教育が1,449米ドルと群を抜いて高い。母校の大学に寄付していると考えられる。その他では、幼稚園から高校までの教育分野が967米ドル、医療研究が729米ドル、福祉570米ドル、ヘルスケア417米ドル、外交・開発援助404米ドル、文化・芸術334米ドル、信仰319米ドル、環境307米ドル、動物福祉273米ドル、社会課題分野236米ドルの順。3年トレンドでは、いずれの分野でも寄付額は伸びた。
オンラインでの寄付額は、全体の伸び率が1.0%だったのに対し、6.8%と大きく伸びた。継続率も2年目で24%だが、複数年になると63%まで上がる。分野別では、幼稚園から高校までの教育分野が1,503米ドルで最多。それ以外は、オフラインを合わせた際の全体平均を下回ったが、社会課題分野では264米ドルとやや上がった。
【参照ページ】The Blackbaud Institute Releases Annual Benchmarking Data to Empower Social Good Organizations
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