電子機器世界大手米シスコシステムズは5月12日、食品ロスと食料不足の地域コミュニティをマッチングする米NGOのReplateに対し、同社とシスコ財団を通じ、120万米ドル(約1.3億円)を寄付したと発表した。
Replateは、米国で食品の40%が廃棄される一方で貧困が存在することを課題視し、2016年にカリフォルニア州で発足。企業で発生した食品ロスと、貧困地域コミュニティを繋ぎ合わせるアプリを提供している。地域コミュニティは、必要に応じReplateから、都度または週次で食品を無償で依頼することができる。イスラム教徒へのハラールや、ユダヤ教徒へのコーシャにも対応可能。アプリの操作はUber Eatsに似せ、食料の配送ではNGOと協働している。
Replateは、企業にとっても食品寄付は、環境インパクト創出の観点から有用だと指摘。同社プラットフォーム上では、食料寄付量や配達量だけでなく、廃棄を防ぎ、食料を循環されたことによる二酸化炭素削減量や水削減量も可視化している。
また、新型コロナウイルス・パンデミックの影響では、企業や学校等のケータリング・サービスが停止したが、食品デリバリー大手DoorDash等との提携の強化等で対応したという。同社によると、新型コロナウイルス・パンデミック下においても、食品ロスは発生しており、事業閉鎖等に伴う貧困地域からの食料援助要請も4月には増加。ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴで5万食を提供した。
Replateは、フードバンク等による援助提供で、受給者が行列を作るリスクも勘案し、高齢者や自力でフードバンク等の援助に足を運ぶことが困難な175世帯に、自宅への直配の試験運用も開始した。将来的には直配の常時実現を目指す。シスコシステムズからの寄付金は、プラットフォームの改善に投ずる。
【参照ページ】Reducing food waste and food insecurity one meal at a time
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