ノルウェー環境評価機関CICEROは5月13日、発行体単位の環境評価サービス「CICERO Shades of Green for equities」をリリースした。CICEROはこれまでグリーンボンドのセカンドパーティ・オピニオン(SPO)として「CICERO Shades of Green」を提供していたが、発行債券単位でなく、発行体全体の環境評価を行うことで、株式のSPOを提供できるようにした。同サービスの第1号顧客は、スウェーデン不動産大手K2A。
CICEROは、2008年に、世界銀行のグリーンボンドにSPOを提供する形で、同サービスを開始。日本ではCICEROは知名度が低いが、海外ではグリーボンドのSPO提供機関として名高い。もともとは1990年にノルウェー政府の政策で発足し、今はオスロ大学とともに独立した環境シンクタンクとして機能している。
今回の発行体単位のSPOは、製品・サービス及び投資の気候変動貢献度を基に評価し、「ダークグリーン」「ミディアムグリーン」「ライトグリーン」「ライトブラウン」「ミディアムブラウン」「ダークブラウン」の6段階で格付。発行単位の気候変動ガバナンスについても「エクセレント」「グッド」「フェア」の3段階で格付する。評価手法の策定では、スペアバンク等のノルウェーの金融機関も複数加わった。EUタクソノミーも考慮されている。
第1号顧客となったK2Aは、発行体全体の気候変動施策を「Green Equity Framework」を策定し、2019年時点の商品ラインナップやガバナンスの状況について、CICERO評価を受けた。結果は、売上については、「ダークグリーン」11%、「ミディアムグリーン」38%、ライトグリーン29%、ライトブラウン22%。投資については「ダークグリーン」82%、「ミディアムグリーン」1%、「ライトグリーン」0%、「ライトブラウン」17%。投資側でダークグリーンが多くなった背景には、新規の不動産投資ではグリーンビルディング認証を受けていることが大きかった。
ガバナンス評価は、真ん中の「グッド」だった。
【参照ページ】Launching CICERO Shades of Green assessment for companies and equities
【参照ページ】Sustainable Edge: climate risk assessment for companies
【参照ページ】K2A first with green shares
【参照ページ】K2A first with green shares
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら