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【EU】欧州委、CCSなしガス火力発電を「サステナブル」とは認めない方向性で調整中

 欧州委員会が、サステナブルファイナンス・アクションプラン政策の一環で、ガス火力発電に対しても非常に厳しい基準を設定することを検討していることがわかった。気候変動対策のための世界的な事業転換の中で、日本はガス火力発電を推進する政策を打ち出しているが、早くもEUからはガス火力発電についても黄色信号が灯される可能性が出てきた。

 現在検討されている政策は、EUベンチマーク規則に基づき、金融商品の運用ポートフォリオに含まれる銘柄に対する「サステナブル」認定を行う中で、ガス火力発電については、発電量1kWh当たり二酸化炭素排出量を100g未満に抑えなければ「サステナブル」とは認めないというもの。英紙ロイターが10月30日、報じた。独立系シンクタンクEmberによると、同水準は現在最も高効率の石炭火力発電と比べても排出量を3分の1に削減しなければならないほどの非常に厳しい基準という。

 今回設定された基準を、理論的に達成するためには、炭素回収・貯留(CCS)技術の導入が不可欠。但し、CCS導入コストは依然として非常に高く、導入は用意ではない。しかし、「グリーン」認定されなければ、ESG投資を進める機関投資家や銀行からの資金調達のハードルが上がると考えられる。目下、BP、トタル、エクイノール等は、欧州委員会等に対し、ガス資源についても「グリーン」認定の対象に加えるよう、必死のロビー活動を展開している模様。

 現在、欧州投資銀行(EIB)は、融資条件として、1kWh当たり二酸化炭素排出量を250g未満の基準を設けているが、2021年末までにCCSを導入しないガス、石炭、石油火力発電所への融資を禁止することを決定している。

 ガス・パイプラインについても同様に、通常の天然ガスではなく、水素等の低炭素型の気体輸送に切り替えていくことや、メタン漏出改修を前提にしなければ「サステナブル」と認めない方向で調整が進んでいるという。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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