化学世界大手独バイエルは12月16日、小規模農家支援イニシアチブ「Better Life Farming Alliance(BLFA)」をバングラデシュとインドネシアに拡大すると発表した。
同イニシアチブ推進のグローバル・パートナーは、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)。バングラデシュでは同国最大手化学ACIが、インドネシアでは現地NGOメルシー・コープス・インドネシアや小売CV Rahmawati及びCV Gunung Subuが、現地パートナーとして協働する。現地パートナーは、小規模農家が収量を高め、持続可能な農業を通じた収入を得られるよう、種子等の提供や資金援助等の幅広いサービスを提供する。
同イニシアチブは、健康推進と飢餓撲滅を掲げる同社ミッションに基づき、2020年6月に発足。アフリカ、アジア、ラテンアメリカの小規模農家の支援に取り組んでおり、これまでに17カ国の小規模農家150万世帯を援助してきた。今後、18カ国に展開し、最も新型コロナウイルス・パンデミックの影響の大きい200万世帯を支援する予定。
BLFAでは、包括的な農業生産管理エコシステムに小規模農家を組み入れ、低・中所得国における飢餓の撲滅と食料安全保障の実現を推進。同イニシアチブの現地センター「Better Life Farming Centers」は、現地の農業関連起業家が運営を担当する。同センターは、バングラデシュで50拠点設立。インドネシアでは、82拠点が設立され、そのうち15拠点は女性起業家が運営している。
またバイエルは、新型コロナウイルス・パンデミックで影響を受けた小規模農家の支援にも注力。2020年11月には、イニシアチブ「Better Farms, Better Lives」を、2021年に中国・湖北省で展開するとも発表した。
湖北省は、米と小麦を輪作しており、洪水リスクも高い。小規模農家は、穀物保護ソリューションや個人用防護具(PPE)、研修資料の提供等、個別要望に基づき、バイエルからの支援を受けることができる。
【参照ページ】Bayer Steps Up Its Commitments to Support Smallholder Farmers in Asia
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