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【国際】サーキュラーエコノミー度合いの高い企業、リスク調整後リターン高い。EMF調査

 サーキュラーエコノミー推進の英エレン・マッカーサー財団(EMF)は7月22日、サーキュラーエコノミーへの転換が機関投資家のリスク調整後リターンを向上することを示すレポートを発表した。イタリアのボッコーニ大学及びインテサ・サンパオロと共同で、欧州の14業種の上場企業合計222社を分析した。

 サーキュラーエコノミー分野での投資は、年々拡大しており、サーキュラーエコノミーを資金使途とする社債や国債の発行は、2019年の45億米ドルから、2021年の上半期には210億米ドルにまで拡大。同分野に投資する上場株式ファンドの運用資産残高も、2019年の3億億米ドルから2021年上半期には80億米ドルにまで伸長した。

 上場企業222社の分析では、ボッコーニ大学とインテサ・サンパオロが開発した「サーキュラリティ・スコア」を算出し、財務パフォーマンスを評価した。同スコアは、トムソン・ロイターのESGデータセットからサーキュラーエコノミーに関連する140指標を特定し、5分野に整理した上で、SASBスタンダードのマテリアリティでウエイト調整したもので、0から1までの段階でスコアリングがされる。分析では、サーキュラリティ・スコアが0.1上昇すると、1年以内のデフォルト率が8.6%減少し、またシャープレシオが0.2%上昇することがわかった。

 同レポートでは、サーキュラーエコノミー戦略は、経済成長と資源消費をデカップリングし、ビジネスモデルを多様化し、規制強化や消費者嗜好トレンドを予測できるようにするとことで、投資リスクを低減することにつながっていると説明した。また、サプライチェーンの混乱や資源価格の変動のリスクにも対応できるようになるという。

 エレン・マッカーサー財団は7月21日、デニム・ジーンズのサーキュラーエコノミー化を進めるイニシアチブ「Jeans Redesign」にすでに80社以上が参加していることも発表。最新動向をまとめたレポートを発表している。

 Jeans Redesignは2019年7月に発足し、2年が経過。現在の加盟企業は、リーバイ・ストラウス、Lee、アメリカン・イーグル、バナナ・リパブリック、GAP、C&A、H&M、トミーヒルフィガー、ラングラー等。Jeans Redesignは、加盟企業が遵守すべきガイドラインを策定した運営を行っており、2021年にもガイドラインを強化する改訂を行っている。加盟企業は、素材転換や設計変更等にも乗り出している。

【参照ページ】New research shows that the circular economy has a de-risking effect and drives superior risk-adjusted returns
【参照ページ】Industry leaders continue The Jeans Redesign journey

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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