食品世界大手米ペプシコとイスラエル高効率灌漑システム開発N-Dripは3月16日、2025年までに世界の農場100km2で、水効率性改善技術の導入を支援すると発表した。
同アクションは、ペプシコのサステナビリティ・ロードマップ「ペプシコ・ポジティブ(pep+)」の一環。サプライチェーン上の農場面積約7km2で、リジェネラティブ農業の展開を進めている。今回のパートナーシップは、同社傘下のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ペプシコ・ラボを通じて実現した。
【参考】【国際】ペプシコ、pep+戦略発表。リジェネラティブ農業、水資源、DE&I、栄養改善等で強いコミット(2021年9月17日)
N-Dripの高圧点滴灌漑システムは、節水効果に加え、湛水灌漑比で二酸化炭素排出量を83%、メタン排出量を78%削減可能。重力を動力源とするため、低エネルギーで運用できる。またメンテナンスの必要性も低く、あらゆる種類の農家、ほぼ全ての作物で活用できる。
世界では、灌漑用地の85%で湛水灌漑を採用している。 N-Dripは、高価な湛水灌漑が農家の収益性を阻害していることを課題視。また、湛水灌漑は一定間隔で給水するため、水消費量の最大70%を損失していることに着目し、点滴灌漑システムの普及を進めている。