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【国際】ネスレ、ネスカフェで2030年リジェネラティブ農業50%目標設定。2025年100%サス調達

 食品世界大手スイスのネスレは10月4日、同社コーヒーブランド「ネスカフェ」の2030年までのサステナビリティ計画「ネスカフェプラン2030」を発表した。カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)の実現に向け、10億スイスフラン(約1,475億円)以上を投資。コーヒー農家と協働し、リジェネラティブ農業への移行を加速する。

 ネスレは、2030年までに二酸化炭素排出量を50%削減し、2050年までにバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成が目標。同社バリューチェーン上の二酸化炭素排出量のうち約3分の2が農業由来であるため、リジェネラティブ農業を支援や森林再生プログラムの拡大を進めている。今回のアクションもその一環。

 今回発表の計画では、2025年までに100%サステナブル調達のコーヒー使用、リジェネラティブ農業でのコーヒー調達を同年までに20%、2030年までに50%まで引き上げるのが目標。プログラム展開地域は、ネスカフェのコーヒー調達の9割を支える産地として、ブラジル、ベトナム、メキシコ、コロンビア、コートジボワール、インドネシア、ホンジュラスの7カ国に注力する。

 リジェネラティブ農業では、同社からコーヒー農家に対し、研修や技術支援、高収量のコーヒー苗木の提供等を実施。その他にも、被覆作物の栽培、有機肥料の使用、アグロフォレストリーや間作の増加、コーヒーの木の剪定、病気や気候変動に強い品種への植え替え等を通じ、土壌の健康や生物多様性保全を進めている。

 また同社は、農家のリジェネラティブ農業移行を支援する資金援助スキームも、メキシコ、コートジボワール、インドネシアで実証展開中。現金奨励金の支給、天候保険による収入保障、農家への融資枠拡大等、国別に最適なアプローチを模索する。同プログラムの進捗モニタリング及び評価では、レインフォレスト・アライアンス(RA)やサスティナブル・フード・ラボ等のNGOと協働する。

 同社は、気温上昇により2050年までにコーヒー栽培に適した地域が最大50%減少すると分析。また現在、コーヒー生産に依存して生活してる人々が世界に約1.25億人おり、コーヒー農家の80%が貧困ライン以下で生活していると見込まれることから、長期サステナビリティの確保が求められている。

【参照ページ】Nestlé launches Nescafé Plan 2030 to help drive regenerative agriculture, reduce greenhouse gas emissions and improve farmers' livelihoods
【画像】Nestlé

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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