文部科学省所管の科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は8月8日、日本及び主要国の科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に分析した調査報告書「科学技術指標」の2023度版を発行した。自然科学系の論文数で、中国が首位を維持。日本は自然科学系のTop10%補正論文数ランキングは13位に落ち込んだ。
「科学技術指標」は、毎年発行。科学技術活動を、「研究開発費」「研究開発人材」「高等教育と科学技術人材」「研究開発のアウトプット」「科学技術とイノベーション」の5つのカテゴリーに分類し、約170の指標で日本及び主要国の状況を分析し、論文及び特許の指標については、NISTEP独自の調査分析結果の最新値を用いている。
研究開発のアウトプットでは、論文数を調査。自然科学系の論文数(分数カウント法)で、日本のTop10%補正論文数順位は、2020年に9位、2021年に10位、2022年に12位と年々落ち込み、今回13位となった。
(出所)科学技術・学術政策研究所
日本政府が注力している研究開発費向上では、企業も大学もほぼ横ばいの状況。企業が14.2兆円、大学が2.1兆円だった。一方、米国の企業研究開発費は、2010年代から急増しており、今回も伸び続けた。同時に中国の企業研究開発費も米国に追随している。米国、EU、中国では大学研究開発費も上昇しており、日本との差は開くばかり。他方、大学、企業ともに成長を続ける韓国が日本を上回らんとする勢い。
(出所)科学技術・学術政策研究所
産業分類ごとのプロダクト・イノベーション実現企業割合(国全体の平均からの差分)では、医薬品と食品、アパレルは日本は比較的高い位置にいるが、エクレクトロにクス、化学、ICT、輸送機器はかなり少ない。
(出所)科学技術・学術政策研究所
【参照ページ】科学技術指標
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