紙繊維パッケージのリサイクル率を90%以上に高めることを目指す国際イニシアチブ4evergreen Allianceは12月11日、「繊維系パッケージ回収・分別改善ガイダンス」の2023年版を発行した。欧州での回収フローの最新動向を踏まえアップデートとした。
【参考】【国際】紙容器リサイクル向上4evergreen、回収・分別で提言ガイダンス発表。約50社加盟(2022年9月5日)
同イニシアチブは、プラスチックから紙への容器転換が進む中、紙製容器のリサイクル性向上を提唱している。紙は本来リサイクル可能な素材だが、他の素材とで加工する複合材になるとリサイクルがしづらくなる。今回の提言は、同イニシアチブが2年間議論してきた成果物。EU欧州委員会は、紙繊維系容器・包装のリサイクル率90%にする法定目標を掲げている。
同ガイダンスの初版は、2022年に発行。今回のガイダンス改訂のため、初めて外部ステークホルダーからのパブリックコメント受付を含む包括的なレビューを行った。追加情報により、4evergreenが推奨する繊維系包装を2つのフローに分けて回収することを推奨することが決まった。
まず、標準的な製紙工場と脱墨製紙工場向けの紙、板紙、繊維系包装材は青い箱で回収。使用済みの飲料用カートンや繊維系複合パッケージ等、特殊な製紙工場を必要とする特定の種類の容器・包装は、黄色い箱で回収する。
また、新ガイダンスでは、専用の製紙工場での回収からリサイクルまでのフローを深く検討し、回収を改善する方法について実践的な勧告も示した。
4evergreenは、2024年にはHORECA(ホテル・レストラン・ケータリング)、オン・ザ・ゴー・パッケージング(旅行中の携帯食)、分別の深掘り等、主要なトピックを含む文書のさらなる改訂を予定している。
【参照ページ】4evergreen alliance publishes enhanced guidance on collection and sorting
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