紙繊維パッケージのリサイクル率を90%以上に高めることを目指す国際イニシアチブ4evergreen Allianceは9月1日、紙繊維製パッケージの回収・分別に関する提言ガイダンスを発表した。現在同イニシアチブには、グローバル企業約50社が加盟している。
同イニシアチブの加盟企業は、アップル、ネスレ、ダノン、ペプシコ、ケロッグ、マース、P&G、ユニリーバ、ロレアル、フィリップ・モリス・インターナショナル、アムコア、BASF、ダウ、コベストロ、サッピ、ストラ・エンソ、韓国のCJ第一製糖、ユーロパック、HP、イケア、テトラパック、UPM等。日本企業系では、富士フイルムホールディングス傘下で同社が2006年に買収した英Avecia Inkjetを前進とするFUJIFILM Ink Solutions Groupのみが加盟している。
【参考】【国際】Paboco、紙製ボトルキャップの開発にも成功。2023年から商業販売を計画(2022年4月5日)
同イニシアチブは、プラスチックから紙への容器転換が進む中、紙製容器のリサイクル性向上を提唱している。紙は本来リサイクル可能な素材だが、他の素材とで加工する複合材になるとリサイクルがしづらくなる。今回の提言は、同イニシアチブが2年間議論してきた成果物。EU欧州委員会は、紙繊維系容器・包装のリサイクル率90%にする法定目標を掲げている。
提言の内容は、まず、リサイクル率向上を目的とした分別回収と回収後分別の全ての関係者の参加を促す法的枠組みの確立。そして、家庭ごみの回収と分別で、今回の提言ガイダンスに記載されているベストプラクティスの採用。特に排出源での分別回収を重視した。また、分別に関しEU全域での共通ラベルの策定。さらには、プラスチックや金属から紙繊維系包装材を分別することの義務化。リサイクル目標に関しても、家庭ごみでは85%以上、産業廃棄物では90%以上に分けることを提言した。
【参照ページ】4evergreen Alliance Calls for Greater Harmonisation in Collection and Sorting of Fibre-Based Packaging
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