
経済産業省は4月4日、2022年11月に発行した「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」の付随文書として「別冊:スマート化を進める上でのポイント」を策定した。
今回の別冊ガイドラインは、製造業でIoT機器を活用した「工場のスマート化」が進展する中で、新たなサイバーセキュリティ課題が広がっていることへの対処の指針を整理したもの。同別冊ガイドライン発行の直前の4月1日は、HOYAで大規模なシステム障害が発生したことで、サプライチェーン企業にも大きな財務影響を与えている。HOYAは4月4日の発表で、システム障害の原因として「第三者による当社サーバーへの不正アクセスに起因する可能性が高いとみられ」るとしている。
工場のスマート化では、従来は分離されていた工場内のネットワークをインターネットや関連企業の外部接続まで行うケースが増えており、サプライチェーンリスクを踏まえてサイバーセキュリティ対策を検討しなければならない状況にあると指摘。また、サイバー攻撃は日々高度化・巧妙化しており、いかなる工場においてもサイバー攻撃を受ける可能性があるため、従来以上の対策が求められるとした。
同別冊ガイドラインは、主に工場のスマート化を進めるIT部門、生産部門、戦略部門、リスク管理部門、DX担当部門等を想定し、スマート工場の概要とともに、ガイドライン本編に示した各ステップの対策におけるスマート化を進めるにあたっての留意点や具体例を解説した。
特に、業務の内容や重要度が同等である領域を指す「ゾーン」について、業務視点に基づいたより詳細なゾーン設定における考え方と留意点を記載。さらに、取引先・調達先に求めるセキュリティ要件における考え方も具体的に例示した。
【参照ページ】「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン【別冊:スマート化を進める上でのポイント】」を策定しました
【参照ページ】当社グループにおけるシステム障害について
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