
環境省は6月10日、国連公海等生物多様性協定(BBNJ協定)に基づく「公海等における環境影響評価の実施に関するガイドライン」を公表した。
【参考】【国際】国連海洋法条約加盟国、公海上の海洋遺伝資源や海洋保護区設定で条約案に合意。20年の協議経て(2023年3月22日)
同協定の第4部では、公海及び深海底の環境保全のため、対象となる活動について環境影響評価(環境アセスメント)の実施を確保することが定められている。但し、同協定は、現在、発効条件を満たしておらず未発効の状態。同省は、同協定が発効するタイミングに備え、先行してガイドラインを策定した形。発効した日に適用される。
同ガイドラインは、所管官庁が環境省と協議し、日本の管轄または管理下にある計画された活動が、日本の海域(領海、排他的経済水域及び大陸棚)または公海及び深海底で実施され、公海または深海底の海洋環境に及ぼしうる場合に、当該影響の環境アセスメントの必要性有無を判断することを規定。必要性があると判断された場合には、活動者は、環境影響評価報告書の案を作成し、所管官庁がクリアリングハウスメカニズムに登録することとなる。
登録後は、協定の締約国、科学技術機関または評価報告書案について環境の保全の見地からの意見を有する者は、40日以内に所管官庁を経由して活動者に意見書を提出することが可能。その後所管官庁が意見書の内容を踏まえ、意見を提出する。その内容を考慮し、活動者は環境影響評価を実施する。その内容を受け、所管官庁が活動の可否を決定する。
さらに、活動開始後も活動者は、入手可能な最良の科学及び科学的な情報ならびに可能な場合には先住民及び地域社会の関連する伝統的な知識を用いて、当該決定に係る対象活動に係る環境上の影響その他関連する影響(例えば、経済的、社会的、文化的及び人の健康に対する影響)を監視し、当該監視の結果に係る報告書を、定期的に作成することも必須となる。
また所管官庁は、活動を許可した後に、予見されなかった著しく重大な環境影響を認めた場合には、当該活動の環境影響を防止、緩和、もしくは管理するための措置を命ずることや、中止を命ずることもできる。
加えて、対象活動が実施される場所が発展途上の島嶼国に隣接し、当該国が当該対象活動により潜在的に最も影響を受ける可能性のある場合には、所管官庁は、外務省を通じて、当該国政府に内容を通知することも必須とした。
【参照ページ】国連公海等生物多様性協定(BBNJ協定)の国内措置としての「公海等における環境影響評価の実施に関するガイドライン」の公表について
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