消費財大手のユニリーバは2月9日、世界70ヶ国の工場、倉庫、配送センターやオフィスなど全600か所以上において、非有害廃棄物の埋め立て廃棄ゼロを達成したと公表した。
同社は2015年1月に、240ヶ所以上の向上において埋め立て廃棄ゼロを達成したと公表していたが、このモデルを事業全体に適用し、残りの約400ヶ所からも埋め立て廃棄をなくすことに成功した。
ユニリーバは、今回の達成は「4R(Reducing:削減、Reuse:再利用、Recover:再生、Recycling:リサイクル)」における継続的に取り組みにより実現したものであり、工場廃棄物の建築資材への転換から従業員食堂から出る食品廃棄物の堆肥化にいたるまで、廃棄物は多くの代替利用可能な資源として活用できることを証明したとしている。
同社は今回廃棄ゼロを達成した600ヶ所に加えて、新たに建設予定の施設や買収企業など全施設において同様の取り組みを進め、最終的にはバリューチェーン全体において廃棄ゼロの実現を目指すとのことだ。また、同社はこの廃棄ゼロに向けた継続的な取り組みは事業面でも大きな効果をもたらしており、廃棄物削減は2億ユーロの費用便益と数多くの雇用創出に貢献しているとしている。
さらに、同社は自身の目標を達成し、他社や業界全体が廃棄ゼロを達成するためにはサプライヤーやパートナー企業、他組織らとの連携が必要不可欠だとの考えに基づき、新たにサステナビリティに関するグローバル協働プラットフォームを展開している2degressと提携すると公表した。廃棄ゼロモデルの拡大を目指し、2degressとの新たな提携プログラムを2016年の夏から開始する予定だ。
ユニリーバのサプライチェーン責任者を務めるPier Luigi Sigismondi氏は「限りある資源に依存した人口増加は重大なグローバル課題だ。我々の廃棄物ゼロという目標は資源の耐久性を高め気候変動に立ち向かうと同時に、持続可能な成長の実現を支えるものとなる。」「今こそ廃棄物ゼロの世界に向け努力するときであり、2degreesとの連携によって我々は教訓や経験を共有し、他企業や他産業の廃棄物ゼロ計画への着手も促すことができる。これにより、世界中でかつてない規模の廃棄物削減を実現することができるだろう」と語った。
ユニリーバは環境への影響削減とビジネス規模の拡大を同時に追求しており、非有害廃棄物ゼロの取り組みは、同社の持続可能な成長目標において要となるものだ。今後は同社の取り組みの進展だけではなく、2degreesとの連携により組織や業界の壁を超えて他社にもユニリーバの廃棄物ゼロに向けた先進的な取り組みが広がっていくことが期待される。
【参照リリース】Unilever Announces New Global Zero Waste to Landfill Achievement
【企業サイト】Unilever
【参考サイト】Unilever’s Sustainable Living Plan (USLP)
【参考サイト】2degrees
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