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【IT】株式会社テーブルクロス社インタビュー「食でつながる世界に向けて」 2014/12/30 事例を見る

世界では今、MBA学生が企業の社会や環境に対する意識を向上させていたり、就職先として社会的企業を選択するなど、サステナビリティのトレンドが将来のリーダーとなる若い世代に浸透しつつあります。日本でも同様に、学生起業家が社会に対する責任を持って動き出しています。今回は、レストランの予約を通じて途上国の子供たちを支援するサービス「テーブルクロス」を展開する株式会社テーブルクロスの代表、城宝薫さんに迫ります。

途上国では多くの子供たちが、食べるために働いています。それはつまり、食べるために働いている時間は「学校に行けない」ことを意味します。学校に行けなければ、教育を受けることができず、自らの未来を切り開く機会が失われてしまいます。そんな問題を、先進国の人々の日常生活を通して解決するのが、このテーブルクロス。スマートフォンアプリからレストランを予約できるというサービスですが、これまでのサービスと異なるのは、ユーザーがレストラン等を予約すると、その予約人数分の給食が途上国の子供たちに寄付されるという点です。

助けた子供の数の“見える化”

このサービスのユニークな仕組みとなっているのが、エンジェルカウンター。

テーブルクロスを通して予約した予約人数がマイページ上にいつでも表示されるというものです。このカウンターの数が増えることで、自分の行動によってどれほど多くの子供たちに食生活を改善できているかを実感できます。また、各ユーザーは友人をこのアプリに招待することで、自分だけでなく友人も含めたコミュニティ全体で何人の子供を救うことができているのかを把握することができます。そして、認定NPOや飲食店から構成される監査機関によって、寄付金が確実に子供たちの食事となって届けられていることを保証されています。

活動していく上での困難

「大きな壁を感じることはありません」と笑顔で話す城宝さん。ところが、日本と海外における「チャリティーに対する考え方」の違いに苦労することも少なくないようです。
一般的に海外では、チャリティー団体の活動費は収益から捻出されています。しかし、日本においてはどうしても「チャリティー活動=無償でやるもの」という観念が強くあり、活動費を収益から捻出することに対する抵抗感が小さくないと言われます。株式会社として運営する以上、こういった観念による批難は多かれ少なかれ避けられないのが現状です。
置かれた状況に対し城宝さんは「このサービスを継続することで、少しずつ日本のチャリティーに対する考え方を変えていかなければならない」と語ります。

思い描く将来像

当然まず目指すのは、大手グルメ情報検索サイトと並べるようなサービスにすること。しかし、事業の目的はさらにその先の「チャリティー文化を日本に浸透させること」にあると言います。
また、参画した企業各社が主体的にこのアプリを拡散することは、その企業にとっての社会貢献活動にもなるため、このアプリを通じて企業の社会貢献活動支援も積極的に行っていく方針とのことです。途上国の子供たちの成長が、ビジネスの持続可能性に影響を与える食品業界、衣料品業界、消費財業界などにとっては、テーブルクロスのサービスを応援することで、ステークホルダー環境、サプライチェーン環境の改善が望めそうです。

途上国の援助と聞くと個人ではどうしようもない大きな事柄に思えるかもしれません。そこでまずは「飲食店予約の際にサービスを利用してみる」。この小さな一歩が、大きな前進につながっていきます。
日本発のサービスが、世界の問題解決に向けて着実に動き出しています。

現在アンドロイド・iPhone用アプリを配信中。サービス内容の詳細やアプリのダウンロードは以下のページを参照。

【企業サイト】株式会社テーブルクロス
【iPhone用アプリダウンロード】アプリ:テーブルクロス
【アンドロイド用アプリダウンロード】アプリ:テーブルクロス

著者プロフィール

菊池尚人

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所研究員

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