フィランソロピーにデジタル通貨が使われる時代がやってきた。グローバルに慈善活動支援を展開しているNPOのグローバルインパクトは1月29日、同団体の寄付プラットフォーム上で利用できる通貨に新たにビットコインを追加したと発表した。
グローバルインパクトは世界中の企業やNPOとパートナーシップを築き、慈善活動に関するアドバイザリー業務や事務局運営、ファンドレイジングキャンペーンの実施、オンライン慈善活動プラットフォームの提供などを通じて世界で最も弱い立場にいる人々を支援している。
グローバルインパクトでこれまで証券や株式に加えて世界120の通貨による寄付を受け入れてきたが、デジタル通貨による寄付を認めるのは今回が初めてだ。支払い可能な貨幣リストにビットコインを加えることで寄付者の多様なニーズに応えることを可能にし、世界のフィランソロフィー市場拡大を更に推進していくとしている。
今回の発表にあたり、グローバルインパクトの副責任者を務めるJoseph Mattimano氏は「グローバルインパクトは、世界中で最も弱い立場にいる人々を支援することにコミットしている。ビットコインでの寄付を受け入れることはそれを実現するための新たな道であり、我々はファンドレイジング技術の最先端にいる」と語る。また、同氏は「これは世界中のフィランソロピーにとって未知の挑戦であり、寄付者だけでなく開発途上国の銀行ためにも、我々は何とかしてビットコインが新しいドアを開けるのを見たいと思っている」と付け加えた。
さらに、今回のビットコイン導入にあたってグローバルインパクトはRibbit.meの戦略的パートナーにもなっている。Ribbit.meはブロックチェイン技術を活用して構築された世界初の報酬プログラムで、ビットコインの裏側でも同じプログラムが動いている。今後、グローバルインパクトはRibbit.meの推奨慈善パートナーとして一定のビットコイン報酬を受け取り、その報酬はグローバルインパクトが運営するHigh Impact Fundsを支援するための資金に充てられる予定だ。
ビットコインによる寄付はBitPayを通じてすぐに現金に換金され、グローバルインパクトを通じて世界中の慈善団体に届くことになる。ビットコインのようなデジタル通貨が新たに寄付のための通貨として利用できることになったことで、これまでとは異なる層からの寄付が期待される。ビットコインがどこまで慈善活動の支援に利用されるのか、今後の動きに注目だ。
【団体サイト】Global Impact
【参考サイト】Ribbit.me
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