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【国際】世界で広がるグリーンビルディングのLEED認証、環境負荷削減に高い効果

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 環境に配慮した建物の評価・認証システム、LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)の開発・運営を行っている米国の非営利組織、USGBC(U.S. Green Building Council)は2月23日、世界のグリーンビルディングの現状に関する調査結果を公表した。

 調査結果によると、米国では2015年中に建設が予定されている非住居用の建築物のうち約40~48%が環境に配慮したグリーンビルディングで、その規模は1,200億米ドルから1,450億米ドルに相当すると予測されている。また、戸建建築を手がける企業の62%が、現在建設中の建物の15%以上がグリーンビルディングであると報告しており、その割合は2018年までに84%に増加すると見込まれているとのことだ。

 非住宅用建築物については、2005年に着工した建築物のうちグリーンビルディングが占める割合は5%だったのに対し、2012年には41%まで上昇し、2015年1月現在、床面積3.4億m2に相当する建物がLEED認証を受けているとのことだ。現在米国内の建築プロジェクトの71%はLEED規格に沿って行われており、総額は5000万米ドルを超える。2014年にLEED認証を受けた不動産の総床面積は約6,280万m2で、2013年比で13.2%増加しており、1年間で認証を受けた床面積は過去最高となった。

 さらに、グリーンビルディングの取り組みは世界へと広まっている。LEEDは現在世界で最も認知度の高いグリーンビルディング認証システムとなっており、2015年1月現在、世界150以上の国や地域において69,000件以上のLEED認証建設プロジェクトが存在しており、既にLEED認証取得を目指しているプロジェクトの総床面積のうち41%が米国外となっている。米国外でLEED登録・認証の多い国トップ10は下記の通りだ。北米を除くとアジア勢が上位を占めている。

1位:カナダ
2位:中国
3位:インド
4位:韓国
5位:台湾
6位:ドイツ
7位:ブラジル
8位:シンガポール
9位:アラブ首長国連邦
10位:フィンランド

 USGBCはLEED認証がもたらす環境へのインパクトについても報告している。エネルギーの節約については、LEEDゴールド認証を取得した建物は一般的な使用環境において25%の省エネ、水使用量が11%低減、メンテナンスコストが19%低減、入居者の満足度が27%向上、温室効果ガス排出量が34%低減という効果が見られたという。実際に2011年にLEED認証を取得した建物は米国内のCO2総排出量を0.35%低減し、2030年には低減率が4.92%まで上ると予測されているとのことだ。

 また、LEEDは建材の削減にも効果的だ。現在、世界で使用されている原材料の40%が建物に使用されており、その総量は年間30億トンにも上る。米国環境保護庁(以下、EPA)の調査によれば、2003年の建築物の建設および解体作業から生まれた瓦礫は1.7億トンに上ると推定されており、そのうち61%が非住居用で39%が住居用建築物だという。LEED認証を目指すプロジェクトは8,000トンの廃棄物を減らすことにつながり、2030年には廃棄物の削減量が5.4億トンにまで増加すると予測されている。

 そして、グリーンビルディングの取り組みの裾野は新築だけではなく既存の建築物の改築、改修市場にも広がっている。現在、米国内の建設プロジェクトの約61%は改築プロジェクトとなっており、既存の建物のグリーン化に対する投資は2015年から2023年までの間に9,600億ドルに上る見込みで、世界経済の状況や公共政策によっては更に上昇する見込みだ。改築、改修により建物のグリーン化を完成させた企業には、1年間で9%、5年間で13%の運営コスト削減、建物の所有者が期待する資産評価額が4%上昇という成果が見られるという。また、投資額の回収にかかる年数は7年とのことだ。

 USGBCは、下記3つの産業分野においては特にグリーンビルディングの浸透率が高いとしている。

  1. 教育
  2. ヘルスケア
  3. 商業/オフィス

 また、グリーンビルディング市場の拡大を促進する要素として、下記7つを挙げている。

  1. 市場からの強い需要
  2. 事業者および納税者の大きな節約になる
  3. グリーンビルディングから得られる公衆衛生
  4. 大型商業施設または企業ビルのグリーンプロジェクトの安定的な増加
  5. 連邦政府、州、地方自治体からの義務化や政策
  6. 資産価値の上昇
  7. LEED認証済み賃貸物件の低い空き部屋率

 今や環境に配慮した建築は当然のこととなりつつある。環境に配慮した建築物は運営コストや不動産の資産価値の観点からも優位性があり、今後も世界中でますます普及が見込まれる。日本はまだLEED認証取得件数では他国に遅れをとっている状況だったが、2013年に一般社団法人グリーンビルディングジャパンが設立され、LEED認証の申請、取得件数は急激に増えつつある。今後の更なる普及に期待したい。

【報告ページ】Green Building Facts
【参考サイト】LEED
【団体サイト】USGBC
【団体サイト】Green Building Japan

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