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【国際】ヒルトン、アースアワー2015でゲストと共にサステナブルな生活を実践

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 ホテルというと、移動によるCO2の排出や空調エネルギー、食品廃棄物などサステナブルな暮らしとは真逆の贅沢なイメージを持つ方も多いかもしれないが、最近はホテル業界の中でも「サステナビリティ」がゲストを呼び込む一つのキーワードとなりつつある。そのサステナビリティの分野で業界のリーディングカンパニーとなっているのがホテルチェーン大手のヒルトン・ワールドワイド(以下、ヒルトン)だ。

 ヒルトンは先月末、今年も世界中の従業員が一丸となって環境保護を訴える世界最大規模のキャンペーン、アースアワー2015に参加したと発表した。同社がアースアワーに参加してサステナブルな生活の重要性をアピールするのは今年で5年連続となる。

 今年のアースアワーでは、街灯照明および屋上のネオンサイネージの照明オフ、ロビーと受付の照明光の制御、サステナブルな形で調達された食べ物やカクテルを盛り込んだキャンドルライトディナーなど、ホテルを運営する同社ならではのスタイルでキャンペーンを企画し、ヒルトンが抱える世界中の4,300の施設が宿泊ゲストともにサステナブルな生活への誓いを示した。

 アースアワーへの参加はヒルトンが掲げるサステナビリティ戦略、"Travel with Purpose"の4つの柱のうちの1つ、"Living Sustainably"(サステナブルな形で暮らす)の一環でもある。また、同社は2015年の1月には"Meet with Purpose"という、企業らが廃棄物を削減しサステナブルな慣行を取り入れながら会合やイベントを開催することができるようにする取り組みも発表している。

 もともと「アースアワー」というアイデアは2007年にWWFがヒルトン・シドニーで開催された会議の中から生まれたもので、それ以来ヒルトンは長らくアースアワーを支援している。アースアワーは企業や個人の小さなアクションがどのように気候変動に大きなインパクトをもたらすのかを広く訴えることをためのキャンペーンで、最初にシドニー開催されたアースアワーでは200万人以上が明かりを1時間消灯し、シドニーのエネルギー消費量を10%以上も削減することに成功した。2008年からは世界規模のキャンペーンとなり、現在では162カ国の7,000都市で行われる世界最大の環境啓発イベントとなっている。

 ヒルトンでサステナビリティ担当副社長を務めるMaxime Verstraete氏は「自然資源の管理とエネルギー消費はヒルトン全体の長期戦略の鍵を握っている。世界中でアースアワーを祝うことは、日常生活の中でゴミとエネルギー消費を最小限に抑える方法を示すためにホテルのスタッフがゲストと共に協働する機会の一つとなっている」と語った。

 ゲストともにキャンペーンに参加し、ホテルならではのスタイルでサステナブルな生活の実践を訴えかけるヒルトンの取り組みは優れたCSR活動の一例だ。ホテルは食品の調達から施設の運営、ゲストの移動まで含めてバリューチェーン全体の環境負荷が高い事業形態でもあるが、同社のようにサステナビリティを軸とした戦略を示すことで差別化を図る企業が多く出てくれば、ゲストの意識も変わり、自然と大きな結果をもたらすはずだ。

【企業サイト】Hilton Worldwide

(※写真提供:Tupungato / Shutterstock.com

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