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【国際】RSPO、サステナブルなパーム油製造に向け高度な追加基準を設定 2016/03/11 最新ニュース

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 持続可能なパーム油に関する国際認証のRSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil:持続可能なパーム油のための円卓会議)は2月9日、持続可能なパーム油製造の更なる促進に向けて、現行の「原則と基準」(Principles and Criteria:P&C)よりもコミットメントレベルをさらに一歩進めた自主基準、RSPO NEXTを発表した。

 このRSPO NEXTは、既にRSPOが定める現行の「原則と基準」を上回る高い全社方針を持っているRSPO会員企業に向けた自主的基準となり、パーム油製造過程における森林破壊の撲滅および温室効果ガス排出の削減、そして人権への取り組みに関するさらに高い基準が設定されている。

 RSPO NEXT認証を取得することで、会員企業はRSPOの「原則と基準」よりもさらに高いレベルで持続可能なパーム油製造に取り組んでいることを第三者認証として客観的に証明することができるようになる。

 この新たなRSPO NEXT認証を得るためには、生産者は自らの農園において少なくとも60%が既にP&Cを遵守しており、かつ農園の全てにおいてRSPO NEXTの方針に沿った実践にコミットする必要がある。具体的には以下のような条項だ。

  • 森林破壊を行わない:従来のP&CおよびNew Planting Procedureに加え、パーム油生産者は広範な脱森林破壊の方針を打ち出さなければならない。パーム油農園の開発は、植生および土壌の炭素貯留量が低く、どのような形態の森林転換によってもCO2排出量を限定する方針をとる企業だけを承認する。
  • 泥炭地での植林を行わない:従来のP&Cでは泥炭地における植林を避けるように推奨してきたが、RSPO NEXTは2015年11月16日以降、全ての泥炭地の開発を禁止している。
  • 火を使わない:現行のP&Cで規定されている開墾にあたっての火の使用禁止に加え、パーム油の生産者は農園および私有地付近の防火、監視、消火のための計画と実施手順を備えていなければならない。
  • 温室効果ガスの削減:新基準では、生産者にミル等の全施設を含むすべての操業における監視と管理および温室効果ガス削減の状況とその進捗について公表することを要請している。現行のP&Cで新規の農園に求められている排出量削減要請に基づいた基準となっている。
  • 小作農業者と労働者の権利の尊重:既存の基準に含まれる広範な人権基準に立脚し、新基準では、もし当該国に適正生活賃金の規定がない場合には、生産者は労働者と合意できる条件を適用しなければならない。また小作農業者を支援するためにアウトリーチ・プログラムの開発を求められている。
  • パラコートの使用:既にEUで禁じられている除草剤のパラコートは、新基準で使用が禁止されている。
  • 透明性とトレーサビリティの強化:新基準の認証を得るには、パーム油が生産された農園までトレースされる必要がある。

 なお、パーム油調達企業は、RSPO NEXTクレジット購入システムを通じて新基準へのコミットメントを表明することが可能だが、このクレジットは既に他のサプライチェーンシステム、Book & Claim、 Mass Balance、Segregated、Identity Preservedを通じて100%認証済みの持続可能なパーム油を調達している企業のみに適用されるとのことだ。

 RSPO NEXTは2015年11月に開催されたRSPOの総会で合意に達し、その後、60日間のパブリックコメント期間も含むRSPO会員企業と外部ステークホルダーらによる透明性の高い協働作業を経て設定されたものだ。

【参照リリース】RSPO introduces advanced add-on criteria for sustainable palm oil
【団体サイト】RSPO
【参考サイト】RSPO NEXT
【参考サイト】aRSPO P&C

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