【ベトナム】国会、同国初の原子力発電所4基の建設計画を白紙撤回 2016/12/09 最新ニュース

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 ベトナム国会は11月22日、建設計画中の原子力発電所4基の計画を撤回することを決定した。ベトナムでは、2009年に当時のグエン・タン・ズン首相が原子力発電所建設計画を打ち出し、同年国会も承認していた。しかし、ベトナム経済の成長率が当時予測よりも鈍化しており、電力需要の伸びも想定より低くなることから、経済合理性がないと原子力発電所建設計画を白紙撤回した。

 今回撤回された原子力発電所は、ベトナム南部のニントゥアン省に建設される予定だった。発電所は、第1原子力発電所が2基、第2原子力発電所も2基と、2ヶ所合計4基(4GW)。第1原子力発電所建設はロシアのロスアトムが受注し、アトムストロイエクスポルトが建設を受託。第2原子力発電所は、日本の国策企業である日本原子力発電が受注し、同じく国策会社の国際原子力開発が建設を受託していた。第1原子力発電所は2020年に、第2原子力発電所は1号機が2011年、2号機が2022年に商業運転開始予定だった。

 今回撤回に至った背景には、膨れ上がるコストがあった。建設計画を具体的にすすめる中で、工費が2倍以上に増加し、コスト面での懸念が出ていた。同原子力発電所プロジェクトは国債発行による資金調達をメインとしてきたが、負債が対GDPで65%にまで増加しており、これ以上は政府の財務能力では耐えられないと判断した。他にも、現地では原子力発電所の安全性に関する懸念も出てはいたが、今回の撤回決定について政府は「経済理由によるものであり、技術的考慮からではない」とコメントしている。

 ベトナム政府によると、原子力発電所建設計画をスタートさせた2009年当時のGDP成長率は年17%から20%。しかし足元では2016年から2020年までのDCP成長率は年平均11%に落ち、さらにその後2030年まで年7%から8%で推移すると予測。それに伴い、電力需要についても当初想定よりは伸びないという判断となった。

【参照ページ】Vietnam abandons plan for first nuclear power plants
【参照ページ】Vietnam abandons plan for first nuclear power plants

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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