【オーストラリア】南オーストラリア州、州政府運営電力を100%調達する太陽熱発電所建設を決定 2017/08/26 最新ニュース


 
 南オーストラリア州政府は8月14日、州政府の運営に必要な電力全てを調達する大規模太陽熱発電所「ポートオーガスタ太陽熱発電所」からの電力購入契約(PPA)を締結したと発表した。契約期間は20年間。州政府はMWh当たり最大78豪ドル支払う。同発電所を運営するのは、米カリフォルニア州に本社を置く再生可能エネルギー大手Solar Reserve。発電所建設は2018年から開始し、稼働開始は2020年を予定。設備容量は150MWで、州政府の運営に必要な電力容量125MWを超える。余剰電力は州政府以外の企業や団体に販売される。

 建設予定地のポートオーガスタの住民は、過去5年間、市議会や組合、地元企業や健康団体、環境団体等とともに「Repower Port Augusta Alliance」を組織し、州政府に対して太陽熱発電導入を促すキャンペーンを行ってきた。プロジェクト規模は約6億5,000万豪ドル。今年5月には豪連邦政府が同発電所建設に1億1,000万豪ドルを支援することが固まり、構想が本格化していた。同発電所建設では、建設労働者650名と50名の正規社員雇用をもたらす。

 太陽熱発電は、太陽が出ていないときにも蓄積熱で発電が可能で、日射量に左右されやすい太陽光発電より安定電源になると見られている。プロジェクトを担当するSolar Reserveは米ネバダ州のクレッセント・デューンと呼ばれる110MW規模の太陽熱発電建設実績がある。また、最近ではチリに450MW規模の太陽熱発電の建設も決定している。 

 南オーストラリア州では、既存のガス発電所に加えて、世界最大のリチウムイオン蓄電設備も建設が決定しており、太陽熱発電を組み込むことが、どの程度地域の安定的な電力供給にメリットをもたらすか注目されている。太陽熱発電はバッテリーよりも経済的にエネルギーを貯蔵できるとされているが、一方で太陽熱発電は熱エネルギーしか貯蔵できず、その他の方法で作られたエネルギーとの連携が困難というデメリットも指摘されている。そのため、太陽熱発電よりも、蓄電能力のある太陽光や風力発電の方が効率が良いと主張する人もいる。

 連邦政府のターンブル首相は、今回の南オーストラリア州の取り組みに対し、再生可能エネルギーに焦点を当てすぎる政策は馬鹿げていると発言した。

【参照ページ】Solar thermal power plant to power SA government needs

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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