【アメリカ】アップル、約3.3兆円の米国内投資計画発表。経済効果は約39兆円 2018/01/25 最新ニュース

 米アップルは1月17日、今後5年間で米国内で300億米ドル(約3.3兆円)の設備投資を行い、2万人の雇用創出をする計画を発表した。今回の投資計画による米国での経済効果は3,500億米ドル(約39兆円)と見積もる。同社は現在、米国内で84,000人雇用しており、2万人の雇用創出を遂げると、10万人を突破する。

  投資300億米ドルのうち、100億米ドルは米国国内でのデータセンター建設。他に、顧客向けテクニカルセンターも新たに建設し、建設場所は今年後半に発表する。アップルはすでに全米7ヶ所に事業所を構えており、今回の投資が実現すると、米国での事業所数が大きく伸びる。全ての事業所は、100%再生可能エネルギー電力で運営される。

 さらに、昨春立ち上げた製造業支援ファンド「Advanced Manufacturing Fund」の運用額を、10億米ドルから50億米ドルに増やす。

 今回の投資決定の背景には、トランプ政権が2017年12月に制定した「減税・雇用促進法(Tax Cuts and Jobs Act)」がある。米国ではもともと、法人税に関して全世界所得課税方式を採用しており、海外での利益を配当として米国に還流(レパトリエーション)させると、米国税率との差額が米国で課税徴収される。そのため米国企業の中には、米国に還流させずに海外の低税率国・タックスヘイブンに利益を留保するところが多かった。ところが新法では、還流前の利益に対し、二段階の税率を設定。現金および現金同等物への税率は15.5%、設備等の低流動性資産への税率は8%とされた。それに対し、日本を含む先進国は通常、海外子会社が海外で法人税を納めれば、配当として還流させても非課税となる「国外所得免除方式」を採用している。

 アップルは同日、この「レパトリ減税」が活用できるチャンスを活かして利益還流を行い、約380億米ドル(約4.2兆円)を米国に納税すると発表。還流資金を原資とし、今回の大型投資計画を実行すると見られている。「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ政権は、レパトリ減税により米国での投資が促進されることを期待。アップルの発表はこの趣旨に沿っており、米国での雇用創出を含め3,500億米ドルという巨大な経済効果をアピールした形。この経済効果の数値には、アップルの法人税や同社従業員の所得税、アップル製品売上は含まれていない。

【参照ページ】Apple accelerates US investment and job creation

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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