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【ロシア】政府、グリーンピースに3.3億円の賠償支払で合意。北海油田開発妨害の船舶拿捕事件

 オランダ政府とロシア政府は5月17日、2013年に国際環境NGOグリーンピースの船舶「アークティック・サンライズ」をロシア政府が拿捕した問題について、ロシア政府がオランダ政府に対し賠償することで和解に達した。賠償額は270万ユーロ(約3.3億円)の模様で、最終的にグリーンピースの救済に充てられる。

 今回の事案は、グリーンピースがロシアによる北極海での油田開発を妨害するため、ノルウェーの港を出港。一般的な航行ルート「北海ルート」を離れ、バレンツ海に侵入し、ロシアに対する示威行動に入った。警戒したロシアは、排他的経済水域(EEZ)内で「北海ルート」に戻るよう3回警告を出したが、グリーンピースはそれを無視。最終的にロシア当局によって拿捕され、乗船していたジャーナリスト28人はロシア国内に連行、取り調べを受けた。取り調べでは暴行もあった模様。しかし、国際海洋法では、EEZは公海のため、アークティック・サンライズには航行の自由が本来認められていた。ロシア政府は、2ヶ月後に乗船者を解放した。

 今回、オランダ政府が当事者となっているのは、 「アークティック・サンライズ」がオランダ船籍であったため。不当に拿捕、連行されたことをオランダ政府は直後から抗議していたものの、国際海洋法裁判所での審議や、常設仲裁裁判所(PCA)での仲裁も不調に終わり、協議が長引いていたが、最終的にロシア政府が否を認める形となった。

 真の勝者となったグリーンピースは同日、声明を発表。表現の自由や平和的な抗議活動を尊重したオランダ政府を賞賛した。今回の賠償金は、拿捕された乗船者への補償に必要な分を支払った後は、グリーンピースの気候変動キャンペーン活動費に用いると宣言した。

【参照ページ】JOINT STATEMENT OF THE RUSSIAN FEDERATION AND THE KINGDOM OF THE NETHERLANDS ON SCIENTIFIC COOPERATION IN THE RUSSIAN ARCTIC REGION AND THE SETTLEMENT OF A DISPUTE
【参照ページ】Settlement of the Arctic Sunrise case between the Netherlands and Russia
【PCA判断】The Arctic Sunrise Arbitration (Netherlands v. Russia)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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