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【イギリス】環境NGO、政府提示の飲料容器回収制度2案のうちAll-inモデルを支持。経済合理性高い

 英環境NGOのCampaign to Protect Rural England(CPRE)は7月11日、英食糧・環境・農村地域省(DEFRA)が提示した使い捨て飲料容器の回収手法2案のうち、ペットボトル、ビン、缶等、すべての種類およびサイズの飲料容器を一括してスキームに組み込む「all-in」モデルを選択すべきとする声明を発表した。CPREは、10年以上、飲料容器のデポジット・リターン・スキーム(DRS)を推進してきている。

 同省が提示しているもう一つの手法は、750ml以下の単品売り商品にだけ適用する「on-the-go」モデルで、こちらの方が「all-in」モデルより飲料関連企業の経済的な負担が軽い。

 CPREによると、「all-in」モデルが施行された場合、埋立廃棄物の量の大幅な削減が可能となることに加え、廃棄された容器の回収と洗浄にかかるコストを節約できる。さらに、新たな飲料用容器の製造が少なくなるため、炭素排出量、空気汚染、水質汚染に関しても大規模な削減が期待される。国家や地方政府の財政負担に加え、社会全体に極めて大きなインパクトをもたらすという。

 同省は、これら2つのモデルについて、イングランドに先駆けて50mlから3lまでのすべての飲料容器を対象としてDRSを導入すると発表したスコットランドの試算を参考に、DRS達成率85%と仮定して金額に換算した。それによると、「all-in」モデルでのDRSの開始時には比較的多額の費用がかかるが、それらのコストを差し引いても、10年間で21.89億ポンド(約2,970億円)のプラスの効果がある。一方、「on-the-go」モデルの方は10年間で2億4,900万ポンド(約338億円)とされている。前者の方が後者より約8.8倍利益が多い。

 その一方、企業側の負担の試算では、コストから利益を差し引いた数値は、「all-in」モデルが6億6500万ポンド(約900億円)、「on-the-go」モデルが2億8400万ポンド(約385億円)で前者の方が2.3倍以上負担額が大きいことが明らかになった。

【参照ページ】CPRE: £2 billion boost to the economy from ‘all-in’ deposit return system
【参照ページ】Introducing a Deposit Return Scheme (DRS) in England, Wales and Northern Ireland
【参照ページ】Introducing a Deposit Return Scheme on beverage containers:Impact Assessment

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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