米環境NGOのClimate Centralは10月29日、学術誌Nature Communicationsで、新たな開発した海面水位上昇リスク測定ツール「CoastalDEM」を用いた分析結果を発表した。気候変動により、2050年には世界3億人が慢性的な洪水リスクにさらされると指摘。さらに2100年には、世界2億人の住居が水没することがわかった。機械学習を活用した最新のデータモデルでは、従来予測していたより被害が大きくなることが見えてきた。
海面水位上昇では、NASAが2000年に人工衛星を用いて測定したデータを基にしたデータツール「SRTM3.0」が使われてきた。しかし同ツールには、地勢額や不動産、ノイズ等エラーが含まれていることで知られており、今回Climate Centralは、機械学習技術を活用し、データ補正を行った。
その結果、SRTM3.0では、慢性洪水リスクにさらされる人口は7,900万人とされていたが、CoastalDEMでは3億人と3倍以上に増加。特に東アジア、東南アジア、南アジア地域での被害が大きく、中国9,300万人、バングラデシュ4,200万人、インド3,600万人、ベトナム3,100万人、インドネシア2,300万人、タイ1,200万人という結果だった。
【参照ページ】Report: Flooded Future: Global vulnerability to sea level rise worse than previously understood
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