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【イギリス】イングランド銀行、気候変動ストレステスト概要案発表。2021年から2年毎にシナリオ分析実施

 英金融規制当局のイングランド銀行の健全性監督機構(PRA)と金融政策委員会(FPC)は12月18日、金融機関に対する気候変動ストレステストの実施案を発表した。2020年3月18日までパブリックコメントを募集する。イングランド銀行は6月、気候変動ストレステストの実施を発表していた。

【参考】【イギリス】イングランド銀行、2021年に金融機関の気候変動ストレステスト実施。銀行、保険対象見込み(2019年6月25日)

 ストレステストの対象は、大手の銀行と保険会社。気候変動の移行リスクと物理的リスクの大きさ、それに対する対応策の2つを各社で測定し、イングランド銀行に提出。イングランド銀行は、提出された内容を基に、金融システム全体のリスクを評価し、最終報告書を作成する。全体リスク評価の段階で、イングランド銀行としての対策も検討し、対策を実施した際の4つのシナリオを基に各社に追加でのシナリオ分析を要求する場合もある。

 シナリオ分析では、シナリオを3つ用意した。まず、現行の政策のまま行く「追加政策なしシナリオ」、2℃目標達成のための規制強化が進む「早期政策シナリオ」、規制強化開始が10年遅れる「遅延政策シナリオ」。期間は2020年から2050年までと非常に長い時間軸で測定する。長期評価のため、現状のバランスシートの状態から大きく乖離しない場合を仮定し、5年毎の時点での分析結果の提出を求める。

 各シナリオの変数では、マクロ金融変数と気候変動変数を用意。気候変動変数では、物理的リスクとして、気温、自然災害での被害、寿命、農業生産性を、移行リスクとして、炭素価格、二酸化炭素排出量、コモディティ・エネルギー価格、電源構成(エネルギーミックス)を設けた。

 分析の単位では、企業向け投融資(銀行ローン、株式、債券、商業不動産ローン)、個人不動産ローン、公債(国債・地方債)の3つを設定した。

 気候変動ストレステストは、2020年後半に内容を最終決定し、2021年に初回の報告書をイングランド銀行から発表する。その後、2年毎に継続実施する。

【参照ページ】Bank of England consults on its proposals for stress testing the financial stability implications of climate change

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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