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【イギリス】主要紙ガーディアン、化石燃料採掘企業からの広告掲載を全面禁止。気候変動対応

 英紙ガーディアンの発行会社ガーディアン・メディア・グループ(GMG)のアンナ・ベイトソンCEO代行とハミシュ・ニックリン最高売上責任者(CRO)は1月29日、同社の紙面、ウェブサイト、アプリ上で化石燃料採掘企業の広告を受け付けないことを決めたと表明した。同社は以前から、気候変動に対する厳しい姿勢を打ち出しており、ついに広告掲載禁止にまで踏み切った。同様のアクションをとった主要メディアは、ガーディアンが世界初。

 ガーディアンは2015年、GMGのオーナーでもあるScott Trust Endowmentファンドにおいて、化石燃料ダイベストメント(投資引揚げ)を決定。その結果、化石燃料関連への投資割合は1%未満にまで下がっている。また、2019年5月には、Katharine Viner編集長が、気候変動ではなく「気候危機」という言葉を提唱し、他のメディアにも波及していった。

 今回、化石燃料採掘企業を禁止ターゲットとした点については、環境影響の大きいロビー活動についても言及した。世界経済にポジティブな影響を与える広告を受け付けていくことが重要との見方を示すとともに、同社のジャーナリズムを維持していく道にもつながるという考えを示した。また、紙面とは異なるメッセージが広告から発信させることはできないという意見も顕にした。

 一方、新聞社の財務状況の窮状についても触れている。広告は同社の売上の40%を占めており、近年の新聞発行部数の低迷は、価値の高い情報発信するという同社のジャーナリズムにとっての危機という認識を吐露した。そのため、広告掲載禁止では、化石燃料採掘企業だけでなく、二酸化炭素排出量の多い自動車やレジャー関連企業も対象とすべきという声があるとは思うが、それを実施してしまうと売上が激減し、ジャーナリズムそのものが続けられなくなるとした。また、今回の措置により、気候変動に関心のある広告主からの支持が得られるという期待も示した。
 
【参照ページ】Why the Guardian will no longer accept fossil fuel advertising
【参照ページ】In the ground and off the page: why we’re banning ads from fossil fuels extractors

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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