米商務省産業安全保障局(BIS)は5月22日、中国関連企業33社を規制対象法人リストに追加した。そのうち24社は中国での大量破壊兵器やその他軍事利用リスク、残りの9社は、新疆ウイグル自治区でウイグル人やイスラム教徒に対する同社らの抑圧、人権侵害、強制労働、大規模かつ恣意的な拘束、テクノロジーを活用した監視等への関与。中には、中国籍だけでなく、香港籍、ケイマン諸島籍の法人も含まれる。規制対象法人は、米国輸出規則(EAR)品目について、商務省の許可なく、輸出、再輸出、国内輸送することが禁止される。
今回、軍事利用を理由に対象リストに追加されたのは、北京達闥科技(Beijing Cloudmind Technology)、北京計算科学研究中心(Beijing Computational Science Research Center)、北京錦程環宇科冒(Beijing Jincheng Huanyu Electronics)、北京高圧科学研究中心(Center for High Pressure Science and Technology Advanced Research)、成都精密光学工程研究中心(Chengdu Fine Optical Engineering Research Center)、中国久遠物資貿易(China Jiuyuan Trading Corporation)、達闥科技(クラウドマインズ)、達闥科技(クラウドマインズ)香港法人、ハルビン創越科技(Harbin Chuangyue Technology)、ハルビン工程大学、ハルビン工業大学、ハルビン蘊力達科技開発(Harbin Yun Li Da Technology and Development)、精納科技(JCN (HK) Technology)、快急送物流(K Logistics)中国法人、Kunhai (Yanjiao) Innovation Research Institute、頂峰多尺度科学研究所(Peac Institute of Multiscale Science)、奇虎360科技(Qihoo 360 Technology Co. Ltd.)、奇虎360科技公司(Qihoo 360 Technology Company)、上海新星楽器共同(shanghai nova instruments)、四川県澄物資貿易(Sichuan Dingcheng Material Trade)、四川新天元科技(Sichuan Haitian New Technology Group)、四川図斯克進出口貿易(Sichuan Zhonghe Import and Export Trade)、礪劍天眼科技(Skyeye Laser Technology)、復旦大学の朱杰進副教授。
一方、ウイグル問題への関与は、中国公安部法医学研究所(China’s Ministry of Public Security’s Institute of Forensic Science)、阿克蘇華孚色紡(Aksu Huafu Textiles)、雲行科技(CloudWalk Technology)、烽火科技集團(FiberHome Technologies Group and the subsidiary)、南京纖之家星空通信發展(Nanjing FiberHome Starrysky Communication Development)、東方網力(NetPosa)、深網世界(SenseNets)、雲天勵飛(IIntellifusion)、IS’Visionの9社。
BISは昨今、ファーウェイ(華為技術)を初めとする中国企業や中国企業と取引のある企業に対する規制を厳格化しており、米中対立は深まりを見せている。リスト指定されたクラウドマインズには、ソフトバンク・グループも出資しており、成長している中国企業への投資に、米国政治リスクが大きく影を落とすようになってきた。
【参考】【アメリカ】政府、海外企業によるファーウェイへの半導体提供禁止検討。TSMCは新規受注停止(2020年5月19日)
【参照ページ】Commerce Department to Add Two Dozen Chinese Companies with Ties to WMD and Military Activities to the Entity List
【参照ページ】Commerce Department to Add Nine Chinese Entities Related to Human Rights Abuses in the Xinjiang Uighur Autonomous Region to the Entity List
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