スペイン金融大手ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)は5月27日、新型コロナウイルス・パンデミックへの対策を100%資金使途とするソーシャルボンド「Covid-19ソーシャルボンド」を10億ユーロ(約1,200億円)発行したと発表した。年限4年のシニア優先債。資金使途を新型コロナウイルス・パンデミックとするソーシャルボンドの発行は欧州の民間金融機関では同社が初。
BBVAは、2018年から2025年で気候変動及び持続可能な開発の促進の分野で合計1,000億ユーロ(約12兆円)ファイナンスする目標を定めている。またグリーンボンドの発行でもスペインで初発行をしており、今回も新型コロナウイルス・パンデミックのソーシャルボンドでも業界をリードする形となった。
資金使途は、パンデミックの影響を受けている中小企業ファイナンス、マイクロファイナンス、医療、教育、アフォーダブル・ハウジング。すでに資金使途の適格性のあるファイナンス資産が、全体33億ユーロあり、中小企業ファイナンスが79%、医療が4%、公共ファイナンスが17%。公共ファイナンスの内訳は、ソーシャル・インクルージョン80%、医療16%、教育3%、アフォーダブル・ハウジング1%。
2016年に同社が発行したシニア優先債は残り1年で年限を迎え、今回に発行は既発債のリファイナンスの狙いもある。引受は、BBVA、ドイツ銀行、ナティクシス、野村ホールディングス、ソシエテ・ジェネラル、ウニクレディト。
発行に対する注文は、発行額の5倍の50億ユーロも集まった。注目は298機関からあり、そのうち3分の2がESG基準での購入。国別では、フランス30%、スペインとポルトガル17%、英国とアイルランド13%、ドイツとオーストリア11%、ベルギー・オランダ・ルクセンブルク10%。投資家種別では、運用会社66%、銀行18%、保険会社・年金基金12%。
金利は、ミッドSWAP+112ベーシスポイントで、当初予定より33ベーシスポイント抑えられる結果となった。
【参照ページ】BBVA places €1 billion in the first issue of a social bond COVID-19 from a private financial institution in Europe
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