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【中国】CBI、中国のグリーンボンド発行2019年報告書。発行額世界最大。国際基準でも世界2位

 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は6月26日、中国のグリーンボンド市場に関するレポート「China Green Bond Market 2019」を発表した。同レポートでは、グリーンボンドの世界最大の発行元である中国の主要な動向を分析している。

 グリーンボンドの合計発行額は、中国の発行体が世界最大で3,862億人民元(5.8兆円)。前年比33%増で、絶対額は米国やフランスをも上回っている。2019年は、非金融企業が発行したグリーンボンドが大きく増加し、前年比で54%増となった。江西省政府も中国の地方自治体として初めてグリーンボンド地方債を発行しており、CBIは、気候変動と地域の環境問題に取り組む中国の地方政府の政策の表れと高く評価した。

 中国では、中国独自のグリーンボンドガイドラインが存在しており、CBI基準に適合している発行は、2,168億人民元で56%。但し、中国人民銀行、国家発展改革委員会、中国証券監督管理委員会は5月29日、国際基準に基づくガイドラインに改定する政策を表明しており、今後比率は急速に上がっていくとみられる。2019年時点でも、CBI基準に適合したグリーンボンドの発行額は、米国に次ぎ世界第2位。

【参考】【中国】政府、中国版グリーンボンド・ガイドライン改正案公表。化石燃料を資金使途不適格に(2020年6月15日)

 資金使途では、交通・輸送が最大で37%を占める。次いでエネルギーが28%、水18%、廃棄粒7%、不動産6%。エネルギーを資金使途とした発行は昨年とほぼ変わらなかったが、交通・輸送分野では昨年に引き続き堅調な増加が見られた。2018年の705億人民元(約1.1兆円)から781億人民元(約1.2兆円)に11%増加した。

 発行体の格付では、AAAの発行が73%と大多数を占める。発行市場は、国内発行が78%。内訳は、中国インターバンク市場での発行が62%と多数を占める。その次が上海証券取引所で33%。深圳証券取引所はわずか5%。オフショア発行の22%のうち、香港証券取引所が過半の53%、シンガポール証券取引所が28%、ルクセンブルク証券取引所10%、ルクセンブルク・グリーン取引所5%。外部レビューでは、EYが28%、CICERO16%、連合赤道10%、デロイト10%等。

 2019年末までの、中国の国内グリーンボンド市場の総残高は1,400億米ドル(9,727億人民元)に達した。このうちの1,240億米ドル(8,655億人民元)相当は、今後5年間で満期になり残高の88%を占める。今後はグリーンボンドのリファイナンス機会が増えることを示唆している。

【参照ページ】China Green Bond Market 2019 Research Report

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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