国連開発計画(UNDP)は10月6日、プライベートエクイティ・ファンドに関する「SDGインパクト・スタンダード」を発行した。同スタンダードの遵守は任意で、第三者憲章を得て適合性が認められると当該ファンドに「SDGインパクト」認証ラベルを付与することができる。また、プライベートデット・ファンドと、ベンチャーキャピタルも同認証の対象となる。
今回発表したスタンダードは、UNDPがプライベートエクイティ、ボンド(債券)、企業の3分野で進めている「SDGインパクト」認証策定の一つ。プライベートエクイティの認証がいち早く完成したが、同様にボンドと企業でも現在原案に対するパブリックコメントの募集を踏まえた原案修正作業が行われている。
【参考】【国際】UNDP、SDGボンドのガイドライン原案発表。ICMA各原則との整合性なく調整必要(2020年6月24日)
今回のプライベートエクイティ・ファンドのスタンダードの策定に参加したのは、ニューバーガー・バーマン、ノルデア・アセット・マネジメント、Nuveen、テマセク・トラスト、Closed Loop Partners、リープフロッグ・インベストメンツ、ブリッジズ・ファンド・マネジメント、Capital Safi、HCAPパートナーズ、Kaizenvest等。
SDGインパクト・スタンダードの3シリーズは、経営意思決定の観点から「戦略」「マネジメント・アプローチ」「ガバナンス」「透明性」の4項目での基準を定めている。基準の内容は、マネジメントシステムに関するもので、事業運営で実施すべきアクションが規定されている。
UNDPが金融や企業向けの認証基準を策定しようとしている背景には、国連持続可能な開発目標(SDGs)の達成には、民間資金の動員が不可欠であり、積極的に行うプレイヤーに対し認証というインセンティブを付与するためには認証ラベルが有効と考えたため。今回のスタンダード発表に際し、国連環境計画(UNEP)と国連グローバル・コンパクト(UNGC)も歓迎の意を示した。
【参照ページ】UNDP issues new guidance for private equity funds to look beyond bottom line
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