private 【国際】アップル、今春にアプリでのデータトラッキングを大幅規制。フェイスブックは大反発 2021/02/02 最新ニュース

 アップルは1月27日、世界の「データプライバシーの日」に合わせ、ユーザーへの透明性向上のため、アップルのデータ・トラッキングに関する詳細レポートを公表。さらに、次のiOSとiPad OSのベータ版に「App Tracking Transparency(ATT)」制度を導入し、アプリ提供者はユーザーのデータ・トラッキングの事前承認を義務化する計画を明らかにした。これに対し、グーグルは賛同。一方、フェイスブックは反発し、両者の対立が深まっている。

 アップルは、すでに2020年6月の同社イベント「WWDC 2020」で、ATTを2021年初旬に開始すると発表していた。またWWDC 2020では同時に、Appストアのアプリ製品ページにプライバシー関連情報の簡潔表示機能「プライバシーラベル」を導入することも発表していたが、プライバシーラベルは2020年12月15日にリリース。まもなくアプリ提供者にはプライバシーラベルを活用したプライバシーポリシー要約の掲載が義務化される。掲載内容は、「ユーザーのトラッキングに使用されるデータ」「ユーザーに関連付けられたデータ」「ユーザーに関連付けられないデータ」の3つのカテゴリーに分類されている。

 一方、ATTは、ユーザーから収集したデータを、他社が所有するアプリやウェブサイトを通じてデータのトラッキングをする場合に、ユーザーの事前承認を課すという制度。これにより、個人情報を秘匿したとしても、他社のトラッキングサービスにユーザーデータを勝手に提供できなくなる。具体的には、ユーザーがデータトラッキングを拒否すると、当該アプリは、ターゲティング広告で多用されているデータトラッキング用の端末識別子「IDFA」にアクセスできなくなる。アップルは今回、ATTを、今春リリース予定のiOS 14、iPadOS 14、tvOS 14から導入することを明らかにした。

 これに対し、グーグルは、プライバシーと透明性の観点からATT導入に賛同。ATT開始後はIDFAを使用しないことも公言しており、替わりにアップルが用意しているAPI「SKAdNetwork」を、「Google Mobile Ads SDK」でサポートする対応を実施済み。SKAdNetworkは、プライバシー保護を徹底知るため、この手法ではデータトラッキングはかなり限定的となる。

 一方、フェイスブックは、ATTが導入され、ターゲティング広告が阻害されると、ウェブサイト広告売上が60%以上減少する可能性があると反発。優越的地位の濫用とみなし、競争法違反で訴訟することも検討しているという。

 アップルは同日に発表したデータ・トラッキング詳細レポート「A Day in the Life of Your Data」の中で、同社のトラッキングに関する考えを多くのページを割いて説明。さらに1月28日には、ティム・クックCEOが、欧州の業界オンラインカンファレンス「CPDP 2021」に登壇し、ターゲティング広告により、「企業とデータブローカー、フェイクニュースの提供者と社会分断の行商人、手っ取り早く金を稼ぎたいだけのトラッカーとハックスターの相互接続されたエコシステムが、これまで以上に私たちの生活に存在している」「アルゴリズムによって引き起こされた偽情報と陰謀論が横行している瞬間、私たちはもはや、すべてのエンゲージメントが良いエンゲージメントであると言うテクノロジーの理論に目をつぶることはできない」と発言し、行き過ぎたターゲティング広告が、二極化、信頼の喪失、暴力につながっていると、暗にフェイスブックを批判した。

 これに対しも、フェイスブックは1月28日、アップルの行為は反競争法的と応戦している。

【参照ページ】Data Privacy Day at Apple: Improving transparency and empowering users
【参照ページ】iOS 14 以降に備える

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