シンガポール通貨監督庁(MAS)が主宰する「グリーンファイナンス業界タスクフォース(GEIT)」は1月28日、グリーンファイナンスでのシンガポール版タクソノミーの方針案を発表。パブリックコメントの募集を開始した。また銀行、保険会社、運用会社向けの環境リスクマネジメント・ハンドブックも発行した。
GEITは、金融機関、企業、NGO、金融業界団体で構成し、議長にはHSBCシンガポールのトニー・クリップスCEOが就任。委員には、スタンダードチャータード、アリアンツ、AVIVA、ブラックロック、ドイツ銀行、三菱UFJ銀行の各シンガポール法人、DBS銀行、華僑銀行(OCBC)、大華銀行(UOB)、シンガポール証券取引所、テマセク・インターナショナル等のシンガポール勢等が参加。タクソノミーの策定、金融機関の環境リスクマネジメントの強化、情報開示の強化、グリーンファイナンス型商品の拡大の4つをミッションとしている。
今回策定のタクソノミーは、緑、黄色、赤の3色分類法を採用したことが特徴的。タクソノミーと整合性のある案件には「緑」、完全に整合性はないが期限を設けてタクソノミーと整合する形にコミットするトランジション案件には「黄色」、整合性がない場合は「赤」となる。示された例では、電力業界では、石炭火力発電を高効率にしてもタクソノミーと整合性がなく「緑」にはならない。また自動車では、ゼロエミッション車への転換を期限を設けて示すと「黄色」にはなるが、ハイブリッド車は「赤」となる。
パブリックコメントの期限は3月11日。GEITは、パブリックコメントの結果を受け、具体的なタクソノミーの基準の策定を進める。ハンドブックに関しては、金融業界団体とセミナー等を開催し、普及させていく。
【参照ページ】Industry taskforce proposes taxonomy and launches environmental risk management handbook to support green finance
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