IT世界大手米アマゾンの関連会社Amazon Web Servicesは2月26日、日本を含むアジア太平洋地域6か国での2025年までのデジタルスキル需要を予測したレポートを発表。日本では2025年までに現状よりもデジタルワーカーが2,950万人も必要になることがわかった。
今回の調査は、日本、オーストラリア、インド、インドネシア、シンガポール、韓国の6カ国を対象に、将来のデジタルスキル需要を予測。レポート作成は、戦略・経済コンサルティング会社AlphaBetaが受託した。
同レポートでは、デジタルスキルを幅広く定義。技術分野として、デバイスやソフトウェアの運用、情報とデータに関するリテラシー、デジタルコンテンツや製品の作成、クラウドコンピューティングを活用する能力とともに、人材ソフトスキルとして、デジタルコミュニケーションとコラボレーション、デジタル技術を活用した課題解決、デジタルセキュリティと倫理、デジタルプロジェクト管理の4つも含めた。
同調査によると、デジタルスキルを活用している労働者の割合は、6ヶ国ではオーストラリアでトップの64%。その後に、シンガポール63%、韓国62%、日本58%、インドネシア19%、インド12%と続く。その中でも、シンガポールと韓国は、高度なデジタルスキルを活用する労働者の割合が20%強で、アジア太平洋地域をリードしている。今回の発表した国別のAPACデジタルスキルインデックスでも、日本は、インドとインドネシアには勝ったが、シンガポール、韓国、オーストラリアには完敗。
また、2025年までの予測では、6ヶ国でのデジタルスキル取得を必要とする人数は、現在の1.49億人から8.19億人にまで急増。とりわけ人口の多いインドが大半を占める。日本でも現在から76%増の2,950万人が追加で必要になり、非デジタルワーカー、2025年までに社会人になるする学生、失業者、離職者等も含まれる。
同調査で、日本でデジタルワーカー500人以上に調査をしたところ、最も急速に需要が高まるのは、クラウドアーキテクチャ設計。他にも、大規模なデータモデリング、Web/ソフトウェア/ゲーム開発、ソフトウェアの運用サポート、大規模なデジタルプロジェクト管理等のスキルが、労働者に求められていくという。デジタルワーカーの需要は、製造業や小売業でも高まり、クラウドへの移行を支援する知識を持った専門家の不足が深刻化すると予測しているという。
AWSは、今回の調査からも、日本はデジタルスキルに関するトレーニングの機会を大幅に増やしていく必要があると伝えた。必要なトレーンングの回数は、4億7,900万回にも上る。
【参照ページ】日本に必要なデジタル人材、2025 年までに 2,950 万人増と試算 AWS の委託調査で明らかに
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