オンライン動画配信大手米Netflixは3月30日、2022年までに、スコープ3を含むバリューチェーン全体で二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を達成する目標を発表した。
スコープ1、スコープ2の二酸化炭素排出量は、2030年までに45%削減を目標。パリ協定に整合した1.5℃目標に準拠し、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)へのコミットメント宣言も行った。
スコープ3の同排出量は、カーボンオフセットのためのクレジット購入を通じ、2021年末までにカーボンニュートラルを目指す。2022年末までには、牧草地やマングローブ、健康的な土壌、炭素回収・貯蔵(CCS)にも投資。米オレゴン州の北米最大規模の牧草地の保全や、ケニアの乾燥地帯での森林保護等に取り組む。
同社は、ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)や天然資源防護協議会(NRDC)等の専門家60人以上と協働。気候変動対策の戦略のレビューも行った。また同戦略策定時には、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)や英オックスフォード大学策定のガイドラインも参照。特にSBTiのガイドラインには、100%準拠したという。
また同社は、国連グローバル・コンパクト(UNGC)が署名を呼びかける「Business Ambition for 1.5°C」誓約にも署名。米政府がパリ協定に復帰するのに伴い、国際及び国内の気候アクションを結集し、大胆な社会変革を起こしていくための超党派の新たなイニシアチブ「America is All In」にも参画。2020年には、英ブリストル大学が主導するインターネット利用での二酸化炭素排出量測定メソドロジー策定イニシアチブ「DIMPACT」にも参画した。
【参考】【アメリカ】企業・投資家・地方政府等1700機関以上、America is All In発足。2050年カーボンニュートラルで結束(2021年2月26日)
同社の2020年時点の二酸化炭素排出量は、110万t。そのうち約50%は、ネットフリックスブランドで制作した動画により排出されていると分析した。残り45%は事業活動や購買、5%はアマゾンAWS利用に伴う電力消費だという。同排出量の中には、同社従業員がネットフリックスを閲覧する際のインターネットや電子機器使用による排出量等は含まれていない。
【参照ページ】Net Zero + Nature: Our Commitment to the Environment
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