小売世界大手米ウォルマートは8月16日、米国内従業員向けの大学通学補助プログラム「Live Better U(LBU)」で、授業料と書籍代を全額同社側が負担し、従業員は無料とする方針転換を発表した。2018年5月に開始した同プログラムでは、通学期間中に1日1米ドルを従業員から徴収していたが、その負担も撤廃した。
同プログラムは、米国内の従業員だけでなく、ウォルマートやサムズ・クラブのパート・アルバイトにも適用される。対象者数は150万人。背景には、格差是正のために、従業員の学位取得を支援することにある。さらに、同社従業員のスキル向上や採用力向上により、人材の質を厚くすることも意図している。
【参考】【アメリカ】ウォルマート、市民の労働研修分野に4.5億円寄付。従業員向けにも学位取得制度導入(2018年10月13日)
同プログラムには今回、ジョンソン&ウェールズ大学、アリゾナ大学、デンバー大学、パスストリームの4機関が対象学校として追加。ビジネス、サプライチェーン、サイバーセキュリティ等の需要の高い大学学位や修了証も新たに追加された。
同社は、今後5年間で約10億米ドル(約1,100億円)のキャリア開発投資費用を見込んでいる。同プログラムには、これまでに52,000人以上のパート・アルバイトがプログラムに参加し、8,000人がすでに卒業。今夏は28,000人近くのパート・アルバイトが参加している。
同社は、地域企業のEコマース強化も支援。7月28日に、同社が開発したEコマースと店舗販売を融合させるフルフィルメントと配送の技術を第三者向けに提供すると発表した。サービス提供では、Adobeと提携。Adobeの「Adobe Commerce」プラットフォームを通じて、クラウドベースでシステム提供する。同プラットフォームでは、ウォルマートのEコマースサイトで陳列し、ウォルマートのフルフィルメントサービスで全虎口で2日以内に配送することができる。同サービスは、アマゾンへの対抗策とみられる。
【参照ページ】Walmart To Pay 100% of College Tuition and Books for Associates
【参照ページ】Walmart To Offer Technologies and Capabilities To Help Other Businesses Navigate Their Own Digital Transformation
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