食品世界大手米カーギルは9月16日、2030年までにリジェネラティブ農業の面積を約40,500km2に引き上げる目標を達成するため、炭素回収量に応じて調達価格を引き上げるプログラム「Cargill RegenConnect」を発表した。農家に経済的インセンティブを付けることで、リジェネラティブ農業への転換を促す。
【参考】【北米】カーギル、リジェネラティブ農業面積を2030年までに4万km2以上に。生産農家の転換支援(2020年9月21日)
Cargill RegenConnectでは、カバークロップや、肥料削減、不耕起栽培への転換等を実践した農家が自主的に登録ができる制度。今秋の作付シーズンから開始する。登録した農家のアクションは、炭素固定量評価大手レグロウが、農地現場のデータ、リモートセンシング、作物や土壌の健康状態のモデル化を用いて、炭素固定量を簡単に測定、報告、検証(MRV)できるようにする。炭素固定量に応じて、カーギルは農家に追加報酬を支払う。
カーギルはすでに、Soil Health Instituteと協働し、米9州で、土壌健全管理システムを導入している農家100軒を調査したところ、とうもろこし農家では85%、大豆農家では88%収入が増加。増加分は、とうもろこし農家で1エーカー当たり52米ドル、大豆農家は同45米ドル。また栽培コストは、とうもろこし農家で1エーカー当たり24米ドル、大豆農家では同17米ドル削減できていた。
カーギルは現在、農家の財務も支援するため、アグリテックベンチャーのファームレイズのプラットフォームを活用し、農家と金融機関をマッチングするサービスも提供。15分程度の手続き資金調達にアクセスできる。
【参照ページ】Cargill introduces new revenue stream for farmers as part of 10 million acre regenerative agriculture commitment
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