世界経済フォーラム(WEF)と国際環境NGO世界資源研究所(WRI)が運営するFriends of Ocean Actionは9月23日、海洋生物での食料システム強化に向けたイノベーション・イベント「ブルーフード・チャレンジ」の実施結果を発表した。11のイノベーションが表彰された。
ブルーフードとは、淡水や海洋の生態系で採取・養殖された魚類、無脊椎動物、藻類、水生植物のこと。これまで食料としての活用ではあまり着目されてこなかったが、食料や環境の専門家の間で急速に関心が高まっている分野。
ブルーフードの検討をリードしているのが、ストックホルム・レジリエンス・センター、スタンフォード大学、EATの3機関が運営する「ブルーフード・アセスメント」。世界中から科学者が集結し、ブルーフードの可能性や在り方を研究している。9月に開催された国連食料システム・サミット(UNFSS)でも、初めてブルーフードのがアジェンダとして採用された。
ブルーフード・チャレンジは、Friends of Ocean Actionが主催し、世界経済フォーラムが、デロイトとセールスフォース・ドットコムと共同運営しているイノベーション・デジタルプラットフォームUplinkも共催した。また、スタンフォード大学、WorldFish、X、Centre for Fourth Industrial Revolution Oceanも協力。開催資金は、セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ氏と家族の財団「ベニオフ・ファミリー財団」が拠出した。
今回のイベントでは、ブルーフードの生産量増加、保存、調理、バリューチェーンでの副産物の利用改善、栄養、食品ロス・食品廃棄物の最小化に関するイノベーション・アイデアを募集。審査では、小規模生産者への技術支援やジェンダー平等の観点も重視した。その結果、70の応募があり、11人の起業家が表彰された。表彰企業名と内容は公表されている。
受賞企業は、世界経済フォーラムや、協力機関からの支援を受け、ソリューションの拡大を進める。支援内容には、メンター、関係者紹介、キャパシティビルディング、PR、可視化等が含まれる。
【参照ページ】11 innovations shaping global food systems from the water
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